キズナ【イナズマイレブン】 (ページ45)

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シゴト06 ページ45

そんな捻くれた私が嫌い。キャピキャピしろとまでは言わないしなりたくないけど。でもやっぱり、「遅～い。もう。ちゃんと手伝ってよね！」とか言った方が、男受けはいいんだろうなぁとか、考える。

ああでも、そんなことは無意味だね。だって、基山君はーー

「……怒ってる？」

「別に」

「…………」

「……なんだったの」

「うん？ああ、呼び出されたこと？」

「…………」

「相間さんにね、告白されたんだ。びっくりしたけど」

「……ふーん」

相間さん。相間莉埜(りの)。学年1、かわいい女の子。

そっか。じゃあ、基山君は相間さんとーー

「だけど、断った」

「……えっ！？」

「相間さんのこと、全然知らないし。まともに喋ったことなかったから」

「………そう」

驚きすぎて逆に冷静になる。まさかあの相間さんの告白を断る男子がいるなんて。

だけど、心のどこかで納得してしまう自分がいた。

ザ・女子って感じの相間さんと、基山君。なんか……なんか、違う。

何が違うのかって聞かれたら答えられないけど、それでもやっぱり、違和感がある。美男美女だけど、なんだろう……性格が合ってないのかな。

「でさ、俺が断ったらさ、相間さん、なんて言ったと思う？」

「……？」

首を傾げると、基山君は手近にあった椅子に座り、こちらを向いて、微笑んで言った。

「俺に好きな人がいるって知ってたって」

その瞬間、私は呼吸が止まった。

やっぱり、いるんだ。

それが私かもしれない……だなんて思えない。わかりきったことだから。だからこそ、胸が苦しい。

「……本当はさ、修学旅行のときに告白しようって思ってたんだけどさ。相間さんがアドバイスしてくれて」

知らない。そんなの聞きたくない。言わないで。

そんな私の思いは届かずに、基山君は喋り続ける。