キズナ【イナズマイレブン】 (ページ31)

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スレチガイ07 ページ31

玲名に誘われて、今日はお日さま園に泊まることになった。しかしあまりにもやることがなくて、ちびっ子たちと戯れようと広間に行った。だが、そこにいたのはタツヤだった。

反射的に回れ右して戻ろうとしたら、なぜか腕を掴まれた。

「……どうして避けるの」

だって、しょうがないじゃん。今だって、タツヤが好きだっていう気持ちを精一杯抑えているんだ。それなのに近づいたら、歯止めが利かなくなっちゃう。

「俺のこと、嫌いなの？」

そんなわけない！って言えたらどれだけ楽だろう。

「うん。だから私に関わらないでほしいな」

「Aさ……A」

「っ！！」

やめてよ。私の心を揺さぶらないで。私に……近づかないで。

そう、タツヤを突き放そうとするけど、やっぱり体は正直で、心臓がバクバクと音を立てている。

タツヤと玲名は美男美女で、どこからどう見てもお似合いだから。そんなこと、分かってるから。お願いだから、私のことはほっといてよ。私を、これ以上苦しめないで。

そんな私の心の叫びを無視して、タツヤは拗ねたように言葉を発する。

「ヒロトの許婚だって発覚するし、ずっとヒロトといるし、俺を避けるし。正直、嫉妬でおかしくなりそうだった」

嫉妬？ああ、私に嫉妬？ヒロトを取らないでって？

傲慢。私は何も取ってなんかいない。むしろ、あなたが私から取って行ったんでしょう？玲名もーー私の心も。

「どんなに無関心でいようと思っても、気づいたらいつも追いかけていて。どんどん好きになっちゃうんだ」

知らないよ、そんなの。ていうか、いいじゃん。玲名だって、タツヤが好きなんじゃないの？

「隣にいるのが俺じゃなかったとしても、Aが幸せならそれでいい、だなんて嘘だ。ずっと、一緒にいたい」

「なに、言って……」

「好き。Aが、好きなんだ」

なんで。そんなこと、今更言われてもーー困る。