No.15 ページ15
北山side
顔をあげ涙で滲んだ視線を上げると、見慣れた親しい顔がそこにいた。
俺が健永以外で仕事じゃなくても会うことを許された人。
北「大倉…」
大「あそこ副社長の息子の部屋やんなぁ。…何かあったん?」
北「ふぅっ…」
大「えぇ!?何で泣くん!?何があったんか知らんけど、んー今日副社長おらんの?」
なんだか大倉を見たら尚更、
太輔のことを思い出して泣いてしまった。
北「社長とハワイ行ってる…。毎日一緒じゃYOUがダメになっちゃうから僕が彼だけどうにか連れ出すよ〜って」
大「なんかもうさすがやな…。なら飲みいかへん?あ、行くならちゃんとGPSついてないか確認してな」
北「飲み…飲み!行きたい!」
じゃあ決まりやな!と、お国言葉ではにかんだ大倉につられ俺も笑っていた。
別に好きあってるわけではない。
アイドルの彼には好きな人が同じグループの中にいるから。
大倉が車に乗せて連れてきてくれたのは、始めてくるBARらしきとこだった。
車内でながれる彼のグループの曲が頭から離れなくて、車からおりて歩きながら鼻歌を歌っていた。
大「さぁさ入ってな〜ご機嫌な宏光くん。」
カランカランと、ドアを開けて入っていく彼に続いてはいると、カウンターには作業をしながら睨み付ける店員さんがいた。
北「ね、ねぇ大倉!何かめっちゃ睨んでるけど…本当にここ?」
「あぁ!ごめんね。睨んでたのは君じゃなくて忠義にだよ。いらっしゃいませ、君は、えーっと宏光くんかな?」
北「え、なんで俺のこと知って…」
大「あー俺が話しとんねん。こういうやつがおるんよーって」
茶髪で俺と同じくらいの髪の長さがとてもよく似合う男の人は、くりくりだけど切れ長な目が特徴的で大倉ととても仲が良さそうだった。
「はじめまして、僕ここのオーナーしてるんだけど藤ヶ 谷華琉(はる)って言います。年齢は君らと一緒だよ♪」
にこりと、頼んだはずのないピンク色のカクテルを出しながら店員さんは微笑んだ。
彼と同じ苗字が出た瞬間、微笑む店員さんと目が合いながらまた涙が溢れてきて
大倉が隣で嘘やろ…重症やわ……と呟きながら、やらかしたと頭を抱えていた。
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藤北ラブ(プロフ) - 続きが見たいです!更新お願いします! (2019年9月28日 11時) (レス) id: bc8d395f08 (このIDを非表示/違反報告)
藤北のチェリー(プロフ) - まほままさん» こんばんわ!みつの詳細がだんだん明らかになりつつありますよ。副社長の重い愛に何年も耐えつづけているみつ。大倉くんとジャニーさんは味方です。あるいみジャニーさんにも好かれてますみつさん爆笑 (2017年6月15日 22時) (レス) id: 219a4e96b6 (このIDを非表示/違反報告)
まほまま(プロフ) - こんばんは。なんだかみっくんの背景が垣間見えてきてなんとも言えない気持ちになってきましたぁ( ; ; )そんなに副社長に縛られてるんですね…。自由がないんだ。大倉くんが助けの手を差し伸べてくれなかったらきっと壊れちゃってましたよね…( ; ; ) (2017年6月14日 22時) (レス) id: de2262a235 (このIDを非表示/違反報告)
藤北のチェリー(プロフ) - まほままさん» こんばんわ(^_^)みつが何者なのか、副社長との関係はそろそろ分かると思います。玉ちゃんの気持ちはあの鼻王子にちゃんとあるので大丈夫です。全然話が進まなくてすみません。きゃーそのお言葉嬉しいです!つたない文章ですが、よろしくお願いいたします! (2017年6月11日 2時) (レス) id: 219a4e96b6 (このIDを非表示/違反報告)
まほまま(プロフ) - ほんとみつは一体何者なのか、本当に副社長との関係はあるのか?玉ちゃんの気持ちは今どこにあるのか…迷路からまだ抜け出せない私です。なので続きがかなり気になっちゃいますよー!楽しみに待っていますから(●*>∀<艸)! (2017年6月9日 0時) (レス) id: de2262a235 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤北のチェリー | 作成日時:2017年5月21日 15時