No.5 ページ5
解放された手であふれでる涙を脱ぐっていると、太輔は両手で頬包み俺の顔を上げた。
藤「何がちがうの?」
北「太輔との事思い出してた。そしたら、大倉の事も色々思い出して、無意識に口に出ちゃって…本当になんでもないから…」
藤「元カレの名前って無意識に口から出るものなの?それより、彼の事ひろが考えてたのが許せない」
北「………ッ…なぁ、やめて!謝るから、ゴリゴリやだっ!」
入ってるわけじゃないのに、服越しなのに、太輔のがあそこに当たって溶けそうになる。
涙をぬぐうことすら出来なくなって太輔にすがる。
こんな姿、彼以外に絶対見せられない。
藤「ひろが好きな人は誰?」
北「太輔っ、太輔だけ…太輔以外いらないからぁっ!」
藤「ふふっ、そう。大丈夫、俺もひろだけだよ。怖かった?もう怒ってないから泣かないで」
微笑むと、頬をやんわりと撫でてキスをしてくれた。
嬉しくなって、好きが溢れてきて、彼の首に腕を回してチュッチュッと何回もキスをした。
太輔は何回のキスもこたえてくれた。
藤「気持ちいの?」
北「うん、きもひい…キス好き」
藤「も〜!本当に、ひろ俺好み!」
なんて太輔も嬉しそうに抱き締めてくれた。
この場所が一番落ち着く。
北「太輔、ベッド行こう?」
藤「明日早いんだったね。寝よっか」
北「ちが…違う。太輔、これ、たちっぱ」
俺は良いんだよ、って言いながらまたキスしてきた。
優しさは嬉しいが、腰が揺れてしまう。
北「しよ…」
藤「仕事に響くよ?」
北「良いから、したい」
藤「ふふ、了解、行こっか」
腕を引かれ、ベッドへと向かう。
これからさきも俺には太輔が必要。
彼だけでいい、彼にも俺だけでいい。
たとえ、“お互い”愛していた人を裏切ってきたとしても。
彼と結ばれたのは運命なのだから。
なぁ、お前もそう思っててくれてる?
藤「何考えてるの?」
北「ううん、何でもない」
またいつものような笑顔に、そして興奮が混じった表情で、太輔は俺にキスをした。
俺は太輔と一緒にいれる毎日が幸せ。
もう誰にも崩させはしない。
略奪、赤ずきん。end
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藤北のチェリー(プロフ) - チカさん» 長文コメントありがとうございます!とても、嬉しいお言葉…!それに、どちらかの目線でよみかえしていただけて本当にありがたいです。話のコンセプトがつたわったのなら嬉しいです。これからも短編かこうと思うのでよろしくお願いいたします。 (2017年4月23日 23時) (レス) id: 219a4e96b6 (このIDを非表示/違反報告)
まほまま(プロフ) - やっぱり藤北はこーでなくっちゃ(*´艸`)対面座位だと当たっちゃいますね〜///で、仲直り?したとたんみっくんみずから寝室にお誘いとはー(*´艸`)たちっぱなたいちゃんをほっとけなかったのか、みっくんが欲しくなっちゃったのか///また短編お待ちしております! (2017年4月20日 23時) (レス) id: de2262a235 (このIDを非表示/違反報告)
チカ(プロフ) - でも、座った時当たってた(*ノ▽ノ)とか…藤ヶ谷さん目線で読み返したらそれはもう北山さんへの愛でしかない!なんてちょっぴり隠れてる明るさも見えたりして。簡潔なのにお互いへの色んな気持ちが読み取れました。いつもコメントまとまらなくてごめんなさい(汗! (2017年4月20日 23時) (レス) id: f2bec80607 (このIDを非表示/違反報告)
チカ(プロフ) - 短編なのにちゃんと2人の間の空気が伝わってくる…毎回凄いなぁ!と楽しませて頂いてます(゜ロ゜ノ)ノ略奪愛。読み終わって最初感じたのはやっぱり藤ヶ谷さんがちょっと怖かった(多分北山さんの目線になって読んでたからかな…)ということ。 (2017年4月20日 22時) (レス) id: f2bec80607 (このIDを非表示/違反報告)
藤北のチェリー(プロフ) - 未来さん» コメントありがとうございます。愛してるからこそショックが大きいんでしょう。そうなった時、きっとガヤに論破されてしまうみつも見たいですね。焦るガヤさんもみたいかもしれません(笑) (2017年4月20日 7時) (レス) id: 219a4e96b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤北のチェリー | 作成日時:2017年4月17日 0時