スマホから推しがでてきた 続 【北信介】

体育祭 3 ページ4

プログラムを見る。

1年生

短距離、長距離、騎馬戦、ダンス

2年生
短距離、長距離、鉄腕だっしゅ、パン食い競走

お昼休憩

3年生
短距離、長距離、二人三脚、仮装リレー

部活対抗リレー

選抜リレー

1年
棒倒し

2年
ハニカミリレー

3年

借り人競走

の順らしい。

選抜リレーと部活対抗リレーを差し置いて、

最後に学年の〆の種目を置くのか。

中々のプログラムだ。

合間合間に保護者の玉入れ(本気)も入るらしいし。

「柘榴」

プログラムを見てると治君に声掛けられて吃驚した。

『治君、どしたの？』

「腹減ったんやけど、なんか食べもん持ってへん？」

どうやらお腹が好いたらしい。

まだ1年生の短距離の半ば辺りなのに、

「侑が持ってないの？」

角名が治君に尋ねる。

「彼奴んとこまでいくのめんどいねん」

そんな理由かよ、って心から思った。

『じゃ、おにぎりあげるよ。塩だけどいい？』

お腹が空いてると辛いのはまあ共感できるところはあるし、小さい子みたいで少し同情心が湧いた。

「ええの！？」

途端に目をキラキラと輝かせる治君。

少し可愛い。

『うん、はいこれ』

ほんとに中身が入ってない塩むすびを渡す。

「いただきます…ん、うまぁ」

ただの塩むすびなのに美味しそうに食べる姿が微笑ましい。

隣の黒組をちらりと見ると、鮮やかな金髪の宮君が見えた。

(やっぱ宮君と治君はそんな似てないのかもなあ)

なんて思ってると宮君と目が合ってしまった。

宮君はあっかんべーをしてそっぽ向いた。


宮双子は良くも悪くも子供っぽいのか…

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