純-Ki-F-【2】

F01＊何度でも好きになる＊ ページ37

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神様がくれたのは




奇跡の時間か



それとも






ーーー…残酷なだけの、時間か









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何故か、俺には

この先の人生のことが断片的に見える。



いや、見えるというよりは

｢一度経験した記憶が残っている」

とでも言うべきか…




未来を変えるために

過去に戻ってきたかのような感覚に近い、

…のかもしれない。









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俺はキスマイという

7人組のアイドルグループに所属していた。





下積み時代がすごく長くて

悔しい思いも、苦しい思いも、

嫌というほど経験したけれど…





キスマイというアイドルグループは

俺にとっての全てだった。




全力で夢を追いかけた。

全力で夢を掴み取った。





大きな舞台に立つ度に

全身が震え上がる程に喜びを感じた。









そして、

俺はメンバーでありシンメである

北山という男に

ずっと長い間、恋心を抱いていた。





自分の想いに正直になれなくて

男同士の恋愛に傷付くのを恐れて

北山に酷い態度を取り続けて

…自分が、嫌いになった時もあった。






でも、何かのきっかけで

やっと北山に想いを伝えられて

北山も俺のことを好きでいてくれて。





唯一無二のシンメは



唯一無二の、

人生のパートナーにもなってくれた。









幸せで



本当に、幸せな人生で…









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……それだけだった？



本当に、それだけだったか？









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じゃあ俺は…



一体何を変えるために

もう一度人生をやり直すんだ？








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何か俺は


大事なことを忘れている




…気がする、







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