純-Ki-F-【2】

F02 ページ34

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K「てか、そんな距離取らなくてもよくね？」



「いーんです！自己防衛！」



K「はは、なんだそれ」






ま、別にいーけど！って

やたらと楽しそうに笑う先輩は

さきいかを口に詰め込んで

もぐもぐし始めた。







結局、俺も部屋着に着替えて

北山先輩の部屋で飲むことになった。



しばらく飲んでる感じでは

チャラいし苦手なタイプには変わらないけど

悪い人ではなさそうな……。




…てか、入れすぎじゃない？

ほっぺた膨らんでるけど。




なんだこれ。ハムスター？

……見てるだけなら、ちょっと可愛いかも。









K「ふひあっへふあういうおあ？」



「…食べてから喋ってください」



K「…んぐっ、付き合ってる奴いるのか？」



「は！？」



K「いーじゃん教えてよ」








カラン…と、焼酎の入ったグラスを傾けながら

目線だけこちらへ送ってくる。






「…っ、」







北山先輩が急に大人な雰囲気になって

喉がゴクリと音を立てた。




…なんだよ、そのギャップ、、









「せ、先輩こそどうなんですか！」






ぱっと目を逸らして

質問の矛先も逸らしてやった。






K「あー俺？不思議なことにいねーんだなー」






チャラいからですよ。

と言ってやりたい。







K「で？アンタは？」







ずいっと近寄ってくる北山先輩。

だ、…っ、だから近いんだって…！








「せ、先輩には関係ないじゃないですか！」




K「関係なくないんだな、それが」




「意味がわからな…」









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K「俺、アンタに惚れちゃったみたい」








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……は？







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K「おし。付き合ってる奴かいるかどーかは、明日答えを聞いてやる」




「は、…え？、いや」







ニヤリ。





K「つーことで、明日も飲もーねん」









わしゃわしゃ、と頭を撫でられて

何事もなかったかのように

また、お酒を飲み始めた。







意味不明な急展開についていけず、

ぎゅうっとグラスを握り締めて

北山先輩の方をチラッと覗く。






…なんだこれ、信じらんない。

やっぱり苦手だこの人。



俺、これからこの人の隣の部屋に住むの？







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ねえ神様。


俺の健全な社会人ライフを返してよ。







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バクバクとうるさい心臓の音を聞きながら


俺は神様を呪うことしか出来なかった。








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Fin.

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