純-Ki-F-【2】

Ki01＊照れるのです＊ ページ31

.







ライブ中の企画で、メンバー全員に

名前に関する書をプレゼントすることになった。






.







.









ライブが始まってから

既に何人かには書を贈ったけど、



とうとう今日は

最近付き合い始めた恋人である

藤ヶ谷へ贈る日だ。






.








大好きなあいつの名前と人柄を絡ませて

普段は恥ずかしくて、正面切って言えねーような

自分の思いの丈を書にぶち込んだ。





喜んでくれるといいなあ…。







.







.








カメラの前で渡した時の反応は上々。





書を見た瞬間に

藤ヶ谷の顔がパッと明るくなって

こっちの反応が困るくらいに

褒めちぎってくれた。





少し前までは、俺が何かあげても

嬉しいって気持ちを全面に出すのを抑えるように

眉間に皺を寄せて寡黙になっていたのに。






…ああ、俺、

ちゃんと藤ヶ谷と付き合ってんだなあ。


なんて、勝手に実感したりしてた。







.









.







その日のライブが終わった後

メンバー各々が楽屋で寛ぐ中、





F「いやーこれ本当に嬉しいわー」





藤ヶ谷は俺の書をまじまじと見ながら

嬉しそうな顔を隠すこともなく

隣にいる横尾さんに得意気に話していた。





.







F「こんなの書けるメンバーがいるなんて、ほんと自慢だよね！？」



Y「うんうん、ほんとよく書けてるねえ」



F「しかもさ、書いてる言葉まで素敵なんだよ！」



Y「みっちゃんの気持ちが込められてるよねえ」



F「実際の名前の由来に絡めた言葉なんて、奇跡だと思わない！？」



Y「やっぱり二人はどこかで通じ合ってるんだねえ」



F「俺、こういう才能ないから、ほんと尊敬するわ！」



Y「ほんとすごいよねえ」






.

Ki02→←2 06

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す