純-Ki-F-【2】

Ki04 ページ15

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F「北山は…俺のこと好き？」







腰に回した左手が

さわさわと厭らしく動いて

腰がビクリと小さく震えた。





じわじわと湧き上がってくる快感に

酒の入った身体は正直に反応する。









F「なあ、好き？…嫌い？」


「んっ…、」








耳元でもう一度囁かれる。

吐息が耳にかかって変な声が漏れた。






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好きか嫌いかだって？




同じグループのメンバーのことを

嫌う訳なんかないだろ…




なんだよ、こいつもちょっと

寂しがってくれてたのか…？




…やっぱり、可愛いとこあんじゃねーかよ。







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「…す、き……んぅ、」


F「そうなんだ」









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クス、




また藤ヶ谷の笑う声が聞こえたと思ったら









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「ーーーっ」







あろうことか、

唇を塞がれた。









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「ん、んぅ…、」






ちゅ、

ちゅ、




と、恥ずかしくなる程に

リップ音を鳴らしながら



啄むように何度も何度も唇を重ねる。








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待て。


待て待て待て…！





好きとは言った！

確かに言った！




でも違うだろ！

好きってその好きじゃ…っ







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くちゅ…、


「ふっ、…ぅ…」









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突如優しく舐められた唇。



その瞬間、強ばっていた身体の力が抜けて

申し訳程度に抵抗していた両腕が

するりと藤ヶ谷の胸から滑り落ちた。







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F「……煽んなよ」








ゆらりと色気を帯びたオトコの表情。









F「なに、感じちゃった？」








その表情を見て、

身体の底から湧き上がる興奮に

戸惑いを隠せなかった。








「んぅ…、ん…」








今度は、深い深いキス。






耳元に添えられた右手が

触れるか触れないかの力加減で

耳の皺に沿って動く度に

ビクビクと身体が勝手に反応する。








F「北山…、俺も」



「ん…ふ、」



F「ん…、俺も好き…」









途切れることのないキスの合間に

何度も何度も、


好き


と言う、藤ヶ谷。









.





ああ…、やばい。



俺、こいつのこと

好きだったんだ。






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「は…っ、藤ヶ谷…」







好き、という言葉と

深く絡み合う、唇と舌を








「なあ、もっと…」









藤ヶ谷を、




欲しい、と

気付いてしまった夜。







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後日、

エイベのカメラが仕掛けられていなかったかを

後でこっそり探したのは




藤ヶ谷には内緒だ。






Fin.

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