純-Ki-F-【2】

F01＊きたやま観察日記＊ ページ1

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きたやまはちっちゃくて可愛い。









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手も足もぷくっとむちっとしてて

なんか可愛いし、




おっきな黒目もクリクリよく動いて

なんか可愛いし、





美味しい物食べる時も

ほっぺにいっぱい詰め込んで

幸せそうでなんか可愛いし、





雑誌の撮影の時に

タウンページで身長差埋められてんのも

なんか可愛いし、









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ちっちゃくて




きたやまは

すっごくちっちゃくて








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なんか可愛い。








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K「ん〜……」






今日は音楽番組の収録。

現在、リハが終わって楽屋で待機中。








難しい顔してスマホを弄る北山を

小説を読みながら

そろー…っと覗き見る。







K「ここじゃねえ…、確か…あー……」








目当てのページが見つからないのか

ガシガシッて髪を掻く。






ああ、この感じは…

美味しいお店探してんのか。







…超真剣、変な顔。








「…ククッ」









K「…！」







途端、ぱあぁっと明るくなる表情。



お、どうした？

目当てのお店見つかったか？






ククッ…ほんとおもしろいなー






くるくる変化する表情が

ちっちゃい子にしか見えない。






あーあ。

また幼稚園児の衣装着てくんないかなー

あれ可愛かったよなあー…

あ、フェアリー衣装でもいいな。

いーち、にーい、さーん、ちゅどーんって

またやってくんないかなー。






…おっと、危ねえ。







可愛い北山を一気に摂取しすぎたか？







一度目を手元の小説に戻して

緩んだ表情筋に喝を入れるように

ぐっと眉間と口元に力を込める。







…よし、誰も見てねーな？








気を取り直して北山を再度チラ見する。

目をキラキラさせてスマホに耳を当ててる。

お肉のお店かな？

なにこれ、餌を目の前にした小動物みたい。





北山の頭に耳付いてない？

お尻から尻尾生えてない？

大丈夫？








K「あ…はい、はい…そー…ですか、」






あれ？






すん。





小さくそんな音が聞こえてくるような。







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