120話 教えて? ページ26
『……ん……』
目が覚めた時、私は 暗い部屋で寝かされていた。
『……ここ……どこ…』
目だけ動かしてみるも、特に場所の特定になりそうなものはなくー…
私は 身体を起こした。
ベッドからおりて、部屋の中を歩き回る。
『……見覚えがある…。』
どこでだっけ…?
そう思いながら 近くに見つけたドアを開くと、そこには 椿さん達がいた。
椿「…あ、A…目が覚めたんだね?」
近くにくると、優しい笑みをむけながら「どこか痛いところとかない?」と聞いてくる。
『…大丈夫…です…。』
椿「そっか…良かった!あ、今ちょうど麻雀やってたんだ。Aもやる?」
『…ま…麻雀…ですか…?』
今 どういう状況なのかよく分かってない…
なぜ 私はここにいるのだろう…
椿「そうだよ?あ、それともー…僕と一緒に買い物に行こっか!ね?そうしよ?」
そう言って 私の腕を優しく引いてくれる椿さん…。
訳がわからないまま 私は後をついていくしかなかった。
…………。
椿「ダッツと〜…あ、これも買おうかな?」
楽しそうに買い物をする椿さんを眺めていると、突然声をかけられる。
椿「Aは?何か欲しいものとかある?」
『…い、いえ…』
椿「…そう?遠慮しなくても良いのに。」
なんだろう…
椿さん…いつもと 何か違うー…?
椿「……ねえ…A……少し大事な話をしようか…。」
『……大事な……』
椿「…うん…とっても大事な話…。ここじゃなんだし 公園でも行こっか?」
そう言うと、持っていたダッツを全て置き 私の手を取って歩き出した。
…………。
静かな公園…。
ベンチに腰をかけると 椿さんが話しかけてくる。
椿「…ねえ…A…」
『…はい…』
椿「…Aは…これ以上 僕等 吸血鬼に関わらない方が良いのかもしれない…」
思いも寄らない言葉に 思わず目を見開いた。
椿「…僕は…君の事だけは…なぜか…他の人間は燃料にしか見えないのに…Aだけは…守りたい……そう思うんだよ。」
『………椿……さん……?』
椿「……僕等の記憶を消して……っていうのも考えた……でも…これまで過ごしてきた"コト"が無かった事になるなんて考えたらー…」
何も言えずに ただ言葉を聞く事しか出来ない…。
椿「……ねえ A……?教えて……僕はどうすればいい…?……護りたいのに…手放したくないんだ…何か…出来ることはない…?」
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まっちゃ* - いつも楽しく読ませていただいてます!!134話の御門さんのセリフなんですが正しくは「ランドセルが大きすぎてねぇ」ですよ! (2018年1月24日 21時) (レス) id: cd2ef48f8b (このIDを非表示/違反報告)
KitKat_Lihit(プロフ) - ユキリン♪さん» ありがとうございます!これからもゆっくりですが頑張らせて頂きます(*^^*) たまにさっくんと呼びますが、シリアスシーンが今のところ多いので真面目に呼ばせてます← (2015年9月11日 20時) (レス) id: a35409c87f (このIDを非表示/違反報告)
ユキリン♪ - この作品凄く面白いです!ところで主人公ちゃんって桜哉のこと「さっくん」って読んでた気がするのですが…気のせいだったらすいませんm(_ _)m (2015年8月4日 15時) (レス) id: 665d4fa79f (このIDを非表示/違反報告)
KitKat_Lihit(プロフ) - レモン店長さん» ありがとうございます!そう言って頂けると とても嬉しいです!!夢主ちゃんとSERVAMPの世界観を、うまくまとめられるように頑張ります(*^^*)これからもどうぞよろしくお願いします! (2015年4月19日 1時) (レス) id: a35409c87f (このIDを非表示/違反報告)
レモン店長(プロフ) - 続編おめでとうございます!!今回も楽しみにさせて頂きます(*-艸・*) (2015年4月19日 1時) (レス) id: 50797e23c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:KitKat_Lihit | 作成日時:2015年4月13日 21時