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和真side
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あのAって子プロの球初めてで
フェンス直撃って
どんなんやねん、、
この間話しかけてくれたのに
恥ずかしくって素っ気なくしてしまった
頼りになる人がいない世界で
よく精神保たれるな
少しだけ尊敬した
自分よりも4.5歳下の女の子に
それに加えてONCEだったらいいな
話題が出来るし…。
試合終わりでベンチを
最後に出たAさん
それをみた誠司さんが
「先行ってて」とベンチへ向かう
ルーキーのから思い出しだんだろうな
性格似てるし
心配なんだろう。
思い込まないか
多分俺の打席の時配球のことで迷ってた
ピッチャーよりキャッチャーの方が
勝負されるんかって思った
色々考えながらバスへ乗り込む
窓側の席に座ってボーッと
外を眺めていると
あ、誠司さんまたファンの子から貰ってる
若い子いいな〜。
その前を足早に顔色一つ変えず
Aさんが歩いている
隣には試合中もいたヤジ達
しつこいなぁあの人達
するとその背後から
すごい血相で歩く女の人
なんか叫んだと思ったら
「、、えっ」
36「ん？どした」
後ろに座っていた慎吾さん
「いや、Aさんが」
36「うわ、びちょびちょやん
何あれ、あ、あの女か！？」
慎吾さんと急いでバスを降りて
Aさんのところへ向かう
俯いたままの彼女
泣いてる？
36「大丈夫か？」
「タオル貰ってくる」
それでも俯いたまま
『あ、いいです持ってるので！』
と持っていたカバンの中から
ビッグタオルを取り出してそれにくるまる
「………荷物持つよ」
俺なりの最大限の気遣い
女の子耐性は付いていないから、、
嫁は別やけど。
『…っ大丈夫、です』
と明らかに大丈夫じゃない声
36「強がったらあかん、貸し？」
年下のなだめ方をよく分かっている
結局俺が荷物をもって
慎吾さんがAさんを支えて
バスへ乗り込んだ
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