14話 ページ18
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挨拶を交わし、各自の部屋に帰った。部屋は二人用だがかなり広い、中央にキッチンとトイレ、シャワーがある。仕切りはあまりなく、シングルのベッドと勉強用の机が左右に一つずつ。壁は白、床は木の明るめの茶色で統一されていてシンプルで、サクヤの好みだ。
事前に学園宛に、送った自分の荷物を片付ける。荷物と言っても、私服が数枚に、本が10冊程度。他はあまりないので、あっという間に片付いた。
やることも他にないので、ベッドにボフッと仰向けに倒れ込む。今は7:30、約束の【仕事】の時間までまだ五時間もある。
「──転校初日。内心ヒヤヒヤしたところもあったけど……楽しかったなぁ」
【裏の仕事】も楽しいが、やはり普通の生活が一番良い。
私物の目覚まし時計を4時間後にセットし、眠りに着いた。
──ピ──ピピッ─ピピピピッ──
目覚まし時計の独特な機械音で目が覚める。
夢うつつの状態で、【ボックス】から【仕事】用の黒いコートと白地に端が水色のマフラー、ズボンと灰色のTシャツに着替える。今【力】を使ったらバレるのでなんキロか離れたところに
【転移】する。
【転移】したそこは、依頼人と約束した場所から数百メートル離れた暗い路地だった。右耳のピアスを外し、【力】を使うと、瞳が赤く変わり獅子の尻尾のような悪魔の尻尾が生えて一気に魔力量が上がる。
そして、【仕事】には欠かせないカマの魔闘器【宵闇】を呼び出す。普通の魔闘器は亜空間にあり、名前を呼ぶと来るシステムになっている。
だが、この魔闘器はかなりの業物で呼び出し方も少し違う。
これは、5センチ程の魔方陣となり、左腕に刻まれている。この魔方陣は少し特殊で、古代語が使用されている。意味はサクヤも分からない。
九魔器は亜空間に仕舞われるのではなく、使い手の体内に封印されるのだ。
サクヤが【宵闇】の使い手だと隠すために、仕事以外では常に紋様が隠れるように包帯を巻いている。
このような魔闘器は【宵闇】の他に8つあるらしい。これをまとめて【九魔器】と呼ぶ。
ルナも【九魔器】手甲鉤の使い手の一人だ。
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シャル♪黒猫大好き人間(プロフ) - ミントさん» ありがとうございます!!私もこの表紙結構気に入ってるんです(笑)更新がんばりますのでこれからもよろしくお願いします(*`・ω-)ノ (2020年2月28日 23時) (レス) id: 6e2bf13c08 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - 表紙の蝶とか彼岸花とか凄く好きです!物語も、とても面白いです!更新頑張って下さい! (2020年2月28日 21時) (レス) id: d935f18f17 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな♪(プロフ) - 月の芋さん» ひ、久しぶりのコメントっ……!(T-T)ありがとうございます!更新は遅い方ですが、これからもよろしくお願いします!(^∇^) (2019年8月29日 22時) (レス) id: 0214723abe (このIDを非表示/違反報告)
月の芋 - あぁ!!なんて面白い作品なんだぁぁ!あ、すみません(._. 面白くて好きです!応援してます。続き楽しみにしてます!(`・∀・´ (2019年8月29日 20時) (レス) id: de5541b525 (このIDを非表示/違反報告)
如月唯奈(プロフ) - 今日から新しい時代が始まりました!今時代(?)こそ良いことが起こりますように!そして、この小説で一位をとってみたいなんて、贅沢を言ってみる(笑)これからもよろしくお願いします! (2019年5月1日 3時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャル(如月唯奈) | 作成日時:2018年10月24日 1時