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久しぶりに来たオクタヴィネル寮。
アズール氏が本当に居るか分からないし
もし仮に居なかったとしても恨まないでね、と
男の子には事前に言ってある。
こんな時間に寮から出るなんてことないと思うけど。
とりあえず寮の前でアズール氏にメッセージを送る。
「既読はやっ。アズール氏 今来るって」
男の子は嬉しそうにペコリと頭を下げた。
お礼のつもりなのかな。やっぱり健気だ。
しばらくすると扉越しに足音が聞こえ扉が開く。
「こんな遅くに何の用ですか……ってA!!??」
「〜〜！！！！！！！」
男の子は満面の笑みでアズール氏に抱きついた。
一方アズール氏は顔を真っ青にしながら男の子を見る。
何この拙者の場違い感。
「あれだけNRCとRSAには入学するなと言ったのに…！！」
「RSA風評被害で草」
「ああ、怪我はありませんか？
ここの生徒はぶつかっても逆ギレするような
イソギンチャクの集まりなんですよ」
こんな過保護なアズール氏初めて見た…
少し嫌そうな顔をしつつもアズール氏の質問責めに相槌を打っている。
可哀想。
「少々熱くなってしまいました…
ところで 何故イデア先輩が付き添いを？」
「あー…この子はうちの寮生だから…」
「それはご迷惑をおかけしました。
どうします？VIPルームで休んでいきますか？」
男の子はVIPルームという単語に目を輝かせている。そんな顔されたら行くしかない…
「この子も行きたそうだしちょっとだけ…」
「ふふ、歓迎しますよ」
いつもの営業スマイルのアズール氏に誘導され、
VIPルームへ入った。
金庫や契約書があり、ここで悪徳商業をしていると思うとぞっとする。本当にこの子の兄なのか…？
「今 紅茶を用意しますね。
Aはオレンジジュースでいいですか？」
椅子に腰掛けてアズール氏が紅茶を持ってきてくれるのを待つ。
確かに紅茶飲んでるところって想像出来ないかも。オレンジジュースの方が似合う。
「あ、ホタルイカ先輩とぉ…A！！？？？
ジェイド！！！Aいる！！！来て！！！！」
扉が開いたままのVIPルーム。
ホールの方からフロイド氏が顔を覗かせた。
そして男の子氏を見るなり騒ぎ出すフロイド氏。
この子ってそんなレアキャラなの？？？？
「まさかそんな訳…A！！！！？？？？」
前言撤回、この子レアキャラっぽい
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作者名：如月るむ | 作成日時：2023年12月8日 20時
