【kgm】社長が彼氏は乙女ゲーかなんかじゃん

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ただ料理したりゲームしたり昼寝をしたり、怠惰な生活を二人して貪ってお揃いの休日を消費することが多い。外デートも某夢の国などではなく、秋葉原やらカラオケやら……デートらしいデートなんて、私がメンダコを見たいと言って行くことになったいつかの水族館デートぐらいだ。ちなみにメンダコは見れませんでした。なんでだよ。あの時ばかりは私のメンタルが粉砕！ 玉砕！ 大喝采！ ……してねえなごめんなさい。ハヤトが帰りにお土産屋さんでメンダコのストラップ買ってくれたからそれで満足しました。閉廷。


「考えてみましょうよ、世の中の男女がやってそうなデートプラン」

「今まで交際経験全くゼロだったワイ絶望案件」

「……考えてみましょうよ。」

「含みのある間やめろ、悲しくなってくるだろうが。笑えやこのやろう」

「ごめんなさいって。でも一回、ね？」

「……やるけどぉ〜……」


　仮にデートプランを組んだとして、組んで満足してしまうのがオチなんじゃないかと思いながら最後の一口を放り込んだ。





　パソコンを立ち上げてその前に二人で座る。とりあえず検索ボックスにそれっぽい単語を入力していく。デート、有名、ロマンチック、景色、その他諸々。引っかかった記事を片っ端から見ていって良さげなやつをメモしてみる。ロマンチックなデートと言うとやはり夜景が無難なようだ、展望台がよく引っかかる。展望台と似たもので掬星台(きくせいだい)というものもあるらしい。星を手で掬えそうなほど星と近い場所にあるから掬星台、中々聞き馴染みのない単語だがなるほど確かに夜景が綺麗だ。っていうか夜景って検索した時の展望台が引っかかる率高すぎるだろ、他にないのかよ。夜景以外も調べてみると、水族館やテーマパークに並んでよく神社やお寺も取り上げられている。私はあまりそういうものに興味がないんだが、ハヤトはどうなんだろう。こいつ私と違って感受性豊かだからなぁ。私も景色自体は綺麗だと思うんだけども、それ以上の感情が得られないのだ。後ろに(小並感)とでも付きそうな感想が出てくるばかりで同行者になんだか申し訳なくなってしまう。神社と寺は避けよう、他に何かないかな。


「あんまり気を張っちゃうような所は嫌なんですよね。それこそ超高級レストランみたいな……折角の休日だったらゆったりしたいので」

「分かる。あぁじゃあ日帰り温泉行こうよ、温泉」

「あぁ〜いいですね、箱根あたりどうですか」

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