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二階堂といつもの焼肉屋で飲んでると、ペースを忘れたのか酔っ払いが完成していた
ニ「きょー楽屋に入ってきた女の子ぜぇーったいみつのこと好きだよねぇー
気をつけてねみつぅ?
みつはかぁいーんだからぁ」
って言いながらテーブルの向かいから伸びる腕をパシッと払った
北「うっせ、男に可愛いとか言うなっ!」
…あれ、そいえばニカに可愛いって言われてもドキッとしなかったな
やっぱり藤ヶ谷だからか
藤ヶ谷だから効果抜群なんだな
って冷静に出てきちゃった藤ヶ谷にぶわっと熱が顔に行くのがわかってふるふると考えを飛ばす
ニ「どしたのみつぅ、顔真っ赤」
北「お前もな」
よかった、酔っ払いで
二階堂と別れてからも引っかかるのはさっきの女性と謎の視線
同一人物だろうか
はぁ、と息を吐いてベッドに沈む
少しの間、藤ヶ谷との仕事無いんだよなぁ
会えないのか…
バレなくて済むけど会いたい
なんて複雑な心境
今日の出来事をゆるりと振り返る
"俺はずっと北山のことで頭いっぱいだったんだけど…”
藤ヶ谷の声と共に思い出されて熱くなる顔
可愛いとか言うなと言った俺に声に出てた?と顔を赤くしてた藤ヶ谷
もしかして俺の事…
そう思いかけてぶんぶんと頭を振る
だめだめ、期待したら
違った時に立ち直れない
気持ち悪いな、俺
藤ヶ谷の恋愛対象はきっと女の子だし、男もいけたとしても、相手は俺じゃないだろう
だってあんなに避けられてたんだから
ぐるぐると色んな考えが巡る
そのせいなのか
藤ヶ谷に会えない日々なのに
俺はあれから毎日のように藤ヶ谷をさらに強く想うようになってしまった
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作者名:如月 なつ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年8月21日 17時