【あんスタ】＋Continue 2

ネイビー2 ページ13

「地毛でござるか？」

「仙石くん一瞬しか見てなかったからかもしれないけど、薬袋さんわりと外国人っぽいから多分ハーフか何かなんじゃない…？」

まあ俺だって担任の先生が『薬袋さんはイギリスに6年いたので分からないことがあったら教えてあげてください』って言ってたそれだけしか知らないしね。

「あ、そうだったッスね…！」

「え、どうしたの？」

「薬袋さん……日本語どこまでわかるんスかね？」

「………さぁ？」

一応この前は意思疎通出来てたけどね。あ、でも薬袋さん『うん』と『ごめん』と『大丈夫』ぐらいしか喋ってなかったな……。あの場の雰囲気だとだいたい何言ってるかは理解出来なくても何となくわかるだろうし。

「え、ど、どうしよう俺この前の休み明けテスト英語赤点だったんスけど！？」

「いや、俺に言われても…ていうか俺だってそんな英語に自信あるわけじゃないし……」

「仙石くん───」

「拙者隣のクラスであるからしてっ！どう喋ればいいかわかんないでござるよ！？」

そりゃそうだよね。ていうか日本人の9割は英会話出来ないらしいから俺らが出来ない事が特別問題って訳でもないし。

「『薬袋さんが実は日本語ペラペラだった』って可能性が……」

「えぇ…そんなことある？」

「もうそれに賭けるしかないッスよ！？」

「普通人生の半分近く全く言語の違う国にいたら元の言葉とか忘れるでしょ…」

「さんにんとも、『なかよし』ですね〜」

不意に深海先輩が仙石くんの頭に顎を置いてぐいぐいと撫で回す。

仙石くん、地味に嫌だけど先輩だから断れないって顔してるな……

「なかがいいのは『いいこと』ですね…♪」

「深海先輩…あれ、守沢先輩は一緒じゃないんスか？」

鉄虎くんの言う通り、守沢先輩の姿はこのテントの中にはなかった。

制服の入った鞄が放置されてるあたりまだ着替えてはないんだろうけど……まだ挨拶回り終わってないのかな？

「あぁ、ちあきなら……『てんし』をたすけにいきました」

「天使？」

「ええ。」

また何か特撮の影響だろうか。聞いてもないのにかってに喋るから俺まで戦隊ものとか何となくわかるようになってきたけど『天使』なんて聞いたことはない。新しい何かだろうか……。









「『えんぜるふいっしゅ』さん、ですか……『てんし』も『ヒーロー』もひとをたすけるものですが────はたしてどちらがただしいのでしょうね……？」

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