キーピング2 ページ46
「あ、そっか休めばいいんだ」
「馬鹿なことほざいてないで帰るヨ」
馬鹿なことじゃないし。人間体がどんなに元気でも精神やられたら生きていけないからね？
「心配しなくても誰もAに興味ないヨ」
「知ってる！でも嫌なの！」
こちとら10歳の頃から引きこもり癖のあるエリートヒキニートだ。
ちょっと嫌なことがあったらすぐにひきこもれる。帰り道で小石につまづいてもひきこもれるぜ！
「そうやってウダウダ引きこもってたせいで夏休み直前とかいう超中途半端な時期に転校する羽目になったんでショ？」
「うぅ……」
確かに転校が嫌って渋ってたさ、
────2ヶ月程。
そしたら流石にキレた夏目に引きずり出されて強制的に登校させられた。
担任の先生にも『あと6日で夏休みだけど大丈夫？』って念を押された。
言わずもがな夏休み明けまた2週間ほど引きこもってた。
そんな事もありアイドル科ではほとんど私の事認知されてないしクラスメイトの大多数は紹介のされ方が悪かったのか未だに日本語が喋れないと思われてる。
とまあ私の世間的信頼性が低いのはそういう所に起因している。が、
だったらそれでいいじゃん？
つむぎ先輩まで『何言ってんだこいつ』みたいな目で見てくる……
「…昔と違って今はボクが近くにいるでショ。…それでも駄目？」
「夏目……」
そうだね、昔と違って今は夏目にいじられるか英智にいじられるかの2択だもんね、
他人に構ってる余裕ないわ。
うん、改めてわかった。
敵はお前らだ。
「そういえば言い忘れてたけド、土曜Aんち行くかラ」
「テキトーに話を逸らすな。え、っていうか来んの？」
「うン、映像室貸しテ」
「別にいいけど……」
夏目がうちに来るのは珍しい事じゃない。
というかちっちゃい頃は週末は大体どっちかの家に泊まってたし、うちで映画見てそのまま寝たり、なんて事もよくあったし。
「二人とも仲いいですね〜羨ましいです」
「…そう見えます？」
なんせ比較材料が無いからよく分からないけど普通仲いいって騙したり騙されたり陥れたり陥れられたりする様なものじゃないと思うんだけど。
長い間一緒にいるからって意気投合して和気藹々とはしない不思議。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翔。(プロフ) - 好きです！！最高に面白いです！！エリートヒキニート最高！ (2019年1月20日 6時) (
レス) id: 63a2837fb8 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - ♪咲那♪さん» わーいありがとうございます(^o^)/頑張ります！ (2018年5月15日 0時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
♪咲那♪(プロフ) - おもしろくて続きが気になったのでこれからも更新頑張ってくださいね！ (2018年5月7日 22時) (レス) id: 282e7e9f5d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐藤 | 作成日時：2018年4月7日 1時
