何でもない日 ページ1
「暇やわ……」
業務用の椅子に座ったみかくんが背もたれに顎を乗せて呟いた。
「確かにお客さん来ないもんね」
「いつもの事やけどなぁ〜」
私はというと同じく特にやる事もないのではたきで棚の埃の掃除をしていた。
因みに店長は店に繋がってる家に篭って何かしているらしい。
監督責任を丸投げにしていいのかと思うけど店長がいたらいたで何か客に難癖つけ始めるからいないに越したことはない。
まあぶっちゃけ私は時給1300円に釣られただけでこの店の事も店長の事もあんまり知らないけど。
みかくんの話によると店長はそれなの金持ちのボンボンで、
この店自体も祖父の道楽でやっていたものをそのままそっくり受け継いだものらしく、趣味でやっているだけだから別に客が来なくても全然問題ないんだそう。
だったら何で私を雇ったのか甚だ疑問だがくれるものに文句はないし、時々店長が勉強を教えてくれたりするのでむしろ大助かりしてる。
ただやっぱり客が来ないので暇で普段はこうしてよくみかくんと駄弁っている。
「あ、なあAちゃん、しりとりしよ？」
「みかくんたまに小学生並の発言するよね…」
「あかんかった…？」
「いや、別に暇だからいいけど」
「ほんま？ほんなら俺からな！しりとりのりから……リボン！────んあっ、待って待って今のなし！」
拝啓、店長…
私今とてもみかくんの将来が心配です…
「りんご！『ご』な！次Aちゃんの番！」
「……ごま」
「ま…魔女」
「夜」
「る？えぇっと…ルビー」
「ビル」
「…る、留守…」
「スコール」
「えっ、また？んあ…えっと、る……ルーレット！」
「トータル」
「Aちゃんずるいわぁ！！」
「そんなこと言われても…」
「言うてAちゃん、俺が『る』ばっか言うてもかまんの？」
「どうぞ？」
「ほんなら最初からやろ、リール」
「ループ」
「プール」
「ルアー」
「あ…アール」
「類似」
「…………、…………あかん、『る』で終わる言葉思いつかん…」
この子本当に大丈夫かな……
私年下なのに心配なんだけど……
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佐藤(プロフ) - 璃々衣さん» 初めまして、有難いお言葉ありがとうございます！色々と書きたいネタはあるのですがね…もっと更新できるように精進します。これからもよろしくお願いします！ (2018年10月31日 18時) (
レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
璃々衣(プロフ) - 初めまして。とても素敵なお話で、何周も読みました……！お忙しいとは思われますが、更新楽しみにしております。お体に気をつけて、更新頑張ってください！ (2018年10月29日 19時) (レス) id: 6b21f4271d (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - こめこさん» コメントありがとうございます…！いやもうそう仰って下さりとても嬉しいです。本当に更新遅くて申し訳ないんですがこれからも読んでいただけると幸いです(_ _) (2018年10月3日 1時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - 突然のコメント失礼します。作者さまの書かれる独特なリズム感のある日常がかわいくて素敵で、とっても好きです。更新があるたびつい嬉しくなってしまいます〜。これからもひっそり応援させていただきますね (2018年10月1日 21時) (レス) id: daff2d3cef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐藤 | 作成日時：2018年7月21日 21時
