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「宮田くん、そろそろ帰ろうか」
「……はい」
いつも優しくて明るいこの人に俺は救われたかったのかもしれない。
店を出てすぐAさんの腕を引っ張って路地に入る。
「……宮田くん?」
何でこの人は俺を拒まないんだろうか。
抵抗しないのだろうか。
もしかして。
「……戸山主任」
Aさんを壁際まで追い込んでキスをしてしまう。
想像以上の唇で先に進みたくなる。
「宮田くん、酔ってる?」
「確かにいつもの飲み会よりは飲んでますけど酔ってはいませんよ。酔っていようがいまいが主任にキスしたくなってしまったんです。主任綺麗ですから」
「私なんか宮田くんの7つ上なのに……聖来ちゃんや多恵ちゃんとかじゃなくて?」
「剣崎さんも綺麗ですし、多恵ちゃんも可愛いですけど、俺はずっと主任が一番綺麗だなって思ってました」
話してて一つ気付いたことがあった。
「ねえ、主任、旦那さんのこと気にしなくていいんですか?」
「…………」
指摘すれば分かりやすくAさんの大きい黒目が動いた。
「俺にキスされたら真っ先に言うのはそれなんじゃないんですか?私には夫がいるからって」
「…………」
ジリジリと迫っていけばまた距離が近くなる。
「Aさん」
耳元で囁けば耳が赤くなったのが見て取れた。
「嫌だったら今すぐ俺を突き飛ばして下さい。そうじゃなかったらまたキスしますよ」
やっぱ俺は酔ってたのかもしれない。
だってアルコールがないとこんなに大胆には出来ないから。
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作者名:ユタカ2 x他1人 | 作成日時:2021年9月11日 17時