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「というかAさん何考えてたんですか?彼氏さんのことですか?」
「えっと……うん」
「彼氏さんいるんだ。どういう子?」
「可愛い子です」
「年下?」
「はい」
瑞穂さんはなんだか訝しげに私を見ている。
そして少し重々しそうに。
「人間って良くない道に行きがちよね」
なんだか意味深に聞こえるのは私が禁断の道を行ってるからなのか。
もしかしたら瑞穂さんも?
「禁断の果実って甘いって言いますからね」
多恵ちゃんはあっけらかんと言う。
多恵ちゃんはそういうのに無縁そうだけど。
「何の話してるんです?」
私たちのテーブルに同じ課の宮田俊哉くんと玉森裕太くんがやって来た。
二人は同期で仲が良い。
「あっほら、社長の……」
「あー今飛び交ってますよねえ」
そう言って宮田くんはナチュラルに瑞穂さんの隣に座る。
「社長もうちょっとちゃんとしてるかと思ってたよ」
玉森くんも自然に多恵ちゃんの横に座る。
この瞬間私が蚊帳の外になったかのような気分だ。
「宮田くんはどう思うよ」
「どうって……そりゃ良くはないよね。社長も人間だし背徳感とかに負けちゃったんじゃない?」
「社長もこれで懲りたでしょ」
男子2人は何だか上っ面の感想。
仮に二人も良くない道に行ってるとして……。
禁断はどこにでも転がってるのかもしれない。
まあ、そんなことより、今は今日会える健永くんのことを考えておこう。
そう思いながら私は昼のラーメンを食べきっていく。
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作者名:ユタカ2 x他1人 | 作成日時:2021年9月11日 17時