64 ページ15
・
あっという間に世間はクリスマス。
だけど受験生にはそれは関係ない。
推薦やAOで合格したタマと文乃を除く私たち4人は学校からそれぞれの予備校に向かう。
「去年は千ちゃんの家でパーティーだったのにね」
思わず私は零した。
「来年もやるだろうからまた来ればいいよ」
千ちゃんが振り向いて言う。
「高校を卒業しても友情は続く……?」
「何言ってんの」
隣のかんなに肩を叩かれた。
「続くに決まってるじゃん」
「そうだそうだ」
前の千ちゃん、ニカにも言われる。
1年のときも一緒に行動をしてた子はいたが、クラスが離れ疎遠になってしまったところで5人と仲良くなった。
千ちゃんと話すようになって、次に席が後ろだった文乃と話すようになって、そこから輪が広がって6人で行動するようになった。
5人のおかげで多少はキラキラとした青春が送れたのかな。
少なくともこの2年間は人に恵まれてるなと感じる。
「あーでもAは来年は宮と過ごすのか」
「へっ?」
ニカが突如言い始める。
「あーそうだね」
「じゃあAは招待しないでおくか」
なぜに皆さん両想い前提なのでしょうか?
「いや、未来のことは分からないから。千ちゃんの家のパーティーで予約しといて」
「了解」
千ちゃんはフフッと笑った。
さては信じてないな。
―――寂しいときや辛いときは誰かに頼ってよ。
あれは1年前のクリスマスだった。
それから好きだと思うようになり恋の魔法にかかった。
回想すると甘い気持ちになる。
でも今は目標を達成させることの方が大事と気合を入れる。
「今宮っちのこと考えてたでしょ」
「考えてないよ」
「耳赤いよ」
「寒いからだよ」
じゃれ合いながら道を進む。
本当にずっとこの友情が続けばいいなと思いながら歩いていった。
・
53人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユキ(プロフ) - はじめまして。いつも楽しみに作品読ませていただいていました。途中ヤキモキしたけど、2人らしい終わり方で気持ちがほっこりしました。゚(゚´ω`゚)゚。もう2人にも仲良し6人組にも会えなくなるのが淋しいです涙 素敵なお話をありがとうございました! (2021年9月20日 12時) (レス) id: d4b3736ff0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユタカ2 | 作成日時:2021年8月17日 9時