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しばらく取調で忙しかったが、彼らは容疑を認め、裏付けも取れたので1週間後には解放されて私は休暇を取れた。



その休暇に私は『C'monova』を訪れた。
中には私と同じく休暇の横尾さんと藤ヶ谷さんと宮田さんがいらっしゃった。



「内田さんの私服姿新鮮」



「ピンク系とかスカートとかなんですね」



「本来こういうのが好きなんです。職業柄動きやすくて目立たない服の方が多いですけど」



「渉からも何か一言」



「似合ってると思う」



横尾さんからのお褒めの言葉は少し照れてしまう気がする。
しかしすぐに本題に入る。



「で、お三方お話というのは」



今日ここを訪れたのは横尾さんに話があると呼ばれたからだ。



「内田、くれぐれもこのことは……」



「ああ、そのことですね。言いませんよ。私も自分が可愛いですから。今回私も協力してしまいましたし」



「あと超能力のことも……」



「普通の人はそんなこと信じませんよ。だから言いません」



「あと……」



「まだ何かあるんですか?」



横尾さんにしてはやけに言い淀んでいる。



「今後も何かあれば協力して欲しいんだけど……」



「…………」



私としてはこれきりにして、普通の刑事として歩んでいきたいのですが……。



「別にね、内田さん。仲間になって欲しいとかってわけじゃないんですよ」



「そうそう。警察のルートがもう一本あれば心強いなあって思ってて……」



藤ヶ谷さんと宮田さんにもこう言われる。



そもそも私が横尾さんを怪しみ、ここまで来てしまったのが始まり。
色々と目をつむった時点で引き返せるわけがなかった。



それに横尾さんも藤ヶ谷さんも宮田さんもただの悪い人とはどうしても思えない。
顔や雰囲気に騙されてる気がしなくてもないけど、そりゃ私も一介の女なわけで……。



もし私がこの人たちとの付き合いを断って、私はそんなことしないけど、仮に横尾さんのことをバラしたら反撃を食らいそうな気がする。
例えば調べられないことがないと豪語する宮田さんとかが……。



「俺に何か?」



「いえ、何も」



警察官は公僕であるということは分かり切っているが、私としては事件が解決できれば何でもと思っているのは事実で……もう私はこの船を降りられない。



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作品ジャンル:タレント
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2024年3月17日 11時

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