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今日はニカちゃん千ちゃんに呼ばれて『2s』で仕事と思ってたら2人についてきてと言われ外に出る。
途中で安倍さんも合流して向かった先はお寺だった。
そこにたくさんあるお墓の中の一つの前に立つ。
「私もいいの?」
「Aも紹介したくて。俺たちの新しい仲間だって」
そこにはニカちゃんの家族のお骨が入っている。
お墓を綺麗にして線香と花をお供えして手を合わせた。
しばらくして千ちゃんに服を引っ張られて、千ちゃんがニカちゃんと安倍さんに目をやったから察して、二人でそこを離れた。
「二人っきりにしようって魂胆?」
「正解」
お墓の前の二人は何か話している。
その雰囲気はとても良い。
「ニカはもっと素直になれればなあ」
「私たちにはわりと直球なのにね」
「ニカらしいといえばらしいけど」
空を見上げればとても綺麗な水色をしてて今日は天気が良くて良かったと思った。
「ニカの家族を殺した奴らを早く見つけたいな」
その空に向かって千ちゃんは呟いた。
「少しずつ組織に近づけてる?」
「とは思う。犯罪計画を企ててる奴の名前は分かってるし」
全部、全部なくなればいい。
皆を苦しめるもの全て。
そうしたらもっと楽しくやれるのに。
だったら私のすることはいつも通り。
また頑張ろうと空に向かって思った。
「千賀、A、いつの間に離れてたんだよ」
「いつの間にか高嗣と二人になっててびっくりしたよ」
「ごめんごめん」
「ご家族といっぱいお話できた?」
こう尋ねたらニカちゃんは目を細めた。
そしてすぐに鋭くなった。
「うん。……絶対あいつらをぶっ潰すって言った」
「Aちゃん、高嗣のことよろしくね」
「はい、お任せ下さい」
「何か母親みたいな物言いだったな」
「えっ違うの?」
「お前に育てられた覚えないんだけど」
「えー小2の時にさー……」
安倍さんから語られる幼馴染エピソードを皆で笑って、ニカちゃんは怒りながらも嬉しそうな顔をしてて、今日の空みたいで平和だなと思った。
平和な空間がいつまでも続けられるように私は私の全力を尽くしてやろうと改めて思った。
to be continued
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2024年2月14日 15時