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「あんたたちがなかなか出てこなくてこっちは苦労したんだよね。今までどこに隠れてたか知らないけどさ……誰か見えてる?」
「うん。あとで捜査に向かわせる」
「さすが宮。そう簡単に向こうがあんたらを表でに出すわけないから俺たちはどうしたらあんたらが出てくるか考えたわあ。あんたらも向こうも捕まりたくないだろうから、とにかく俺たちは動きまくったよね。そしたらあんたらは俺たちを邪魔に思って向こうがあんたらを差し出すと思ったからさ、まんまと動いてくれて良かったよ」
そしてニカちゃんは彼らにつかつかと近づき。
「良かったな、あんたたち奴らに殺されなくて。計画したのが向こうでも直接手を下したのはあんたたちだ。たっぷり刑事たちに絞られて、しっかりと裁きを受けてもらうからな。……ガヤ、宮、よろしく」
「はいよ」
刑事たちはそれぞれ彼らに手錠をかけ連行していった。
事件の匂いがまだ色濃く残る廃屋の中伝わってきたのはニカちゃんの感情だった。
「ニカちゃん……」
「…………」
ニカちゃんは手で顔を覆った。
「ニカ、帰ろう」
「よくやったよ」
そんな彼の傍に来るのは千ちゃんとみっくん、
ニカちゃんの周りには皆がいるから大丈夫だよ。
私たちも廃屋を去る。
こういう凄惨な事件は繰り返して欲しくないと強く思った。
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2024年2月14日 15時