〈File12〉 ページ21
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「A、俺たちの仕事手伝ってー」
そうニカちゃん千ちゃんに声をかけられたら私は断る選択肢はなく。
今日は2人の何でも屋『2s』で仕事です。
ニカちゃんの幼馴染の安倍さんが手伝えないときは私の出番です。
「ただいまー」
「おかえりなさい」
午後7時ニカちゃんと千ちゃんが帰ってきた。
「二人ともお疲れ様」
私は二人に麦茶を渡した。
「ありがとう」
「サンキュ。……あー美味い」
「どういたしまして」
「留守にしてる間何かあった?」
「なかったよ」
「それはそれで少し寂しいけど……ありがとう」
「じゃあどこか飯食いに行くか」
そんな会話をしていたら派手に何でも屋の戸が開いた。
「良かった、高嗣と千ちゃんいた。……あっ矢作さんもいる」
なんと安倍さんがやって来た。
……一人女性を連れて。
「こんばんは」
「どうしたよ、桃花」
「北山さんに繋いでもらえる?あっもしかしたら藤ヶ谷さんと宮田さんも関わってくるかも……」
「事件?……桃花の友達の凛子さんだよね?」
どうやらニカちゃんも顔と名前は知ってるようだ。
「はい……」
私は二人にも麦茶を出す。
「よろしかったらお茶どうぞ」
「ありがとう……ございます」
「矢作さんありがとう」
二人が麦茶を飲んだ後。
「彼女は桑田凛子さん。桃花の高校時代の友達。……で、凛子さん、どうしたんですか?」
「私の友達の……四位愛里っていうんですけど……連絡が取れなくなって……」
またこのパターンか?とそこから先の可能性を考える。
「彼女、最近誰かにつけられてるって言ってたし、私彼女の幼馴染なので実家に行ったんですけど誰もいなくて……」
「警察には相談されました?」
「すみません……動転していて……」
「しょうがないですよ。その後は桃花に?」
「はい……愛里のことも知っていたので……」
「こういうものはまずは二人にと思って駆け付けたのよ。矢作さんも運良くいて良かった」
「じゃあ千賀はミツに、Aは宮に連絡して」
「OK」
「了解」
私は俊くんに電話をした。
どうか出られる環境であってくれ。
「もしもし?」
やった、出てくれた。
「もしもし俊くん?今平気?」
「平気だよ。どうしたの?今日ニカと千ちゃんのところだったよね?」
「それが……刑事組に調べてもらいたい案件が出まして」
「詳しく聞かせて」
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2024年2月14日 15時