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(A、今度は石川家の犬小屋を見てきて)
(了解です)
私はまたそこから離れて今度は石川家へ向かう。
確かに庭に犬小屋がある。
中には何もいなかった。
預けてあるかとっくにいなかったのか。
奥を覗くとタオルがあった。
念のため持っておいた手袋でそれを取る。
そして元に戻った。
「皆さん見つけましたー」
タオルが差し出されると犯人たちは見事に顔を青くさせた。
「どっどうしてそれを」
「どうしてでしょう。ねっ皆さん」
語尾にハートマークをつけるような感じで言えば俊くんはニッコリ。
「これを詳しく調べればもしかしたら証拠が出るかもしれないですね。……ひとまずは任意同行いただけますか?」
「…………」
犯人たちは何も言えないようだ。
「沈黙は肯定といたしますよ。行こうかガヤさん」
「ああ。……宗像とAは気を付けて帰りな」
「はい」
ひとまずきっと犯人たちは折れただろうから一件落着かな。
刑事組は犯人たちを車に押し込んで去っていった。
「Aさん宮田さんと心の中で会話して感じですか?」
「そうですね」
「便利ですね」
少し宗像さんは目を伏せた。
これは……もしかして。
「私たちも帰りますか」
「はい」
私たちも帰路に就いた。
あとは刑事組にお任せすることにしよう。
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2024年2月14日 15時