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「説明するね。今から2年前、俺は俊とは別の所轄署で刑事をやっていた。そのときの後輩が宗像で、コンビを組んでやっていた」
「うん」
「ある時俺たちの上司であった武藤さんが亡くなった。ビルからの転落死で落ち方から見て誰かに落とされたと見て殺人事件として捜査された。だけど一転自 殺として処理されることになった」
「えっ……」
「普通そう感じるよね。納得できなかった俺は自分の能力を使いまくって調べた。どうやら武藤さんの死には『幸せの街』が絡んでいて組織からの指示で揉み消したみたいなんだ。宗像も協力してくれて上に捜査するように頼んだんだけど、そしたら俺は俊と同じように零課に島流しされて、宗像は退職させられた」
「そうだったの……」
「ガヤさんが来るって聞いたときは驚いた。俺みたいに調子こくタイプじゃないと思ってたから」
「俺はむしろ俊がいることに驚いた。……で、宗像は同級生の伝手で法律事務所で働くようになった。ゆくゆくは弁護士になりたいらしい。彼女に会うのは本当に久しぶりだった」
ガヤさんは私たちを等分に見た。
「でさ、俊とA。今回のヤマ協力して欲しい。これで武藤さんのことがどうにかなるとは思えないけど、せめて奥様は助けたい」
ガヤさんのクールだけどホットな眼差し、しかと受け取った。
「俺はもちろん。ガヤさんの相棒だからね」
「私も手伝う。みっくんも良いって言ってるし、私もガヤさんを助けたいから」
「ありがとう」
ここでやっとガヤさんが微笑んだ。
「……俺は？」
ワッターが恐る恐る訊く。
「渉は解決したら美味しいご飯作って」
「はーい」
また新しい事件だ。
私は浮かれた気持ちを正して、ガヤさんのためにこの事件を解決してやると意気込んだ。
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作者名：ユタカ２ | 作成日時：2024年2月14日 15時
