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私が宮田さんからのミッションをこなした次の日の夜。
私は千賀さんのアトリエで千賀さん、二階堂さん、横尾さん、宮田さんと対面した。
あとのお二人は予定が合わなかったようだ。
それにしても、皆さんの服装が黒を基調としたスタイリッシュなものだった。
でも千賀さんと二階堂さんが奇抜に映る。
「これが皆さんの正装ですか？」
「うちのファッションモデル監修ですよ」
「だからいくら言っても俺のダウンや千賀のインナーは改善されません」
「そうなんですね」
「じゃあ隠れるとしますか」
「古川さんもう一つ大仕事いいですか？」
「何でしょうか？」
宮田さんから告げられたことは少し踏み込んだことだった。
「私に出来るでしょうか？」
「もしもの時は俺が助けますから」
千賀さんが力強く言ってくれた。
じゃあ信じてみようという気になった。
というわけで作戦開始。
暗闇の中じっとその時を待つ。
しばらくして窓ガラスの割れる音がした。
誰かが入ってくる気配がする。
その人物が足音が続いていたのが止まる。
そこで私は懐中電灯で彼女を照らす。
「何してるんですか、水上さん」
私の担当マネージャーである彼女。
彼女が全ての元凶だ。
「何であんたがここに」
「私は昨日あなたに世間話のつもりでこう言いました。千賀さんのアトリエの地下には千賀さんの作品が眠っていて、いつも厳重なセキュリティで管理されているんだけど、それが今壊れてしまっている。なのに千賀さんは出かけなきゃいけない用事があるから心配されていたと」
「…………」
「あなたは千賀さんのSNSに熱烈なコメントをしていた。そして私には人格否定するようなコメントをしていた。さらにあなたはコラボレーション相手として千賀さんを推薦していた。よって私の昨日の発言はあなたの嫉妬心をかき立てるのに十分すぎるほどだった」
これがブレーンの方たちが出した結論だった。
そして宮田さんの考えた作戦がまんまとハマっている。
それは嬉しくもあり、悲しくもなった。
「……やっぱり」
「えっ？」
「やっぱりあんた彼と付き合ってるのね！？」
どうしてそんな話になるのって思った瞬間、彼女の手にナイフが握られていることに気付いた。
でもまた次の瞬間。
「ぎゃあああ」
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作者名：ユタカ２ x他1人 | 作成日時：2023年12月17日 11時
