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「コラボレーションを中止しろ。さもなくば企画展をめちゃくちゃにする……ねえ」
宮田さんはノートパソコンを広げる。
「字はパソコンで打たれたもの。書体もわざわざ選んで書いてるから手が込んでる。これがポストの中に折り畳んで入ってた？」
「そうです。チラシのように入ってました」
「わざわざポストに入れてるってわけだ。宮田さんの言う通り手が込んでる」
「つまりよっぽど2人に企画展させたくないんだな」
「宮田さん調査はどう進行させていく？」
宮田さんはパソコンを操作させながら。
「ひとまずはポストに入れた人物を特定しときたいよね。そこから関係者を洗っていく」
ここで私は一つ疑問ができる。
「あの、皆さんはここで何を？」
「言い忘れてました。僕たちは誰かの大切なモノを守ったり取り返したりする活動をしてるんです」
「へえ。……警察には相談しないんですか？」
「僕らの仲間に刑事がいるんでもしもの時は。でも警察がしてくれることって現行犯がやっとじゃないですか」
「もっと前に未然に防ぎたいってことですか」
「なるべくなら。大騒ぎしたくないですし」
確かに表面上は何のトラブルもなく企画展を開催させたい。
もしこの脅迫の手紙を送る人物の目的が分かりさえすればそれ相応の対応ができますものね。
「古川さんこれまでにこういう目には？」
「色々な方とコラボしているのでSNSのコメントやDMにそういったやっかみの文章が送られることはありますけど、こういうのは初めてです。千賀さんは？」
「僕もこんな丁寧に紙が送られることが初めてです」
本当に誰がどんな目的でこんなことをするのか、分からないから気持ち悪い。
「狂言で終わればいいんですけど」
「そうですね。ただ言ってくるだけだったら……それでも威力業務妨害にはなりますけど。宮はどう見てる？」
なんとなくこの4人の中で宮田さんはブレーン役なんだなと感じた。
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作者名：ユタカ２ x他1人 | 作成日時：2023年12月17日 11時
