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Aのことはずっとずっと好きで、あのときは家族に逆らえなくて、断ってしまった。
Aの本心は見なくても彼女の視線が物語っている。
ずっと逃げてきた。
曖昧ないとこ同士の関係の方が良い気がして。
一度フッてしまった手前、今度はフラれることが怖くて。
「本当は腸煮えくり返ってるだろ?でも俊の正義は忘れるな。Aを泣かせずにあいつをとっ捕まえてこい」
「……うん」
Aは……俺だけの姫。
他の誰にも指一本触れさせない。
俺はもう迷わない。
Aだけの王子様になる。
「ガヤさん」
「ん?」
「何かあったらよろしく」
俺は全神経を集中させる。
天然のGPSは本当に便利。
「……見つかった」
「よし、今すぐ行こう。俊は皆に伝えて。女王様を救出するってね」
ガヤさんはアクセルを踏んだ。
そして法定速度MAXでAの元へ向かう。
待ってて、A。
今助け出すから。
俺はただひたすらAの無事を祈るしかなかった。
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2023年11月22日 15時