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そう考えたら私本当に彼に関心がなかったんだな。
「逆にAは巻き込まなかったんだ」
「ほらAって鋭いところがあるじゃん?だからビビってたんじゃない?」
「なるほどね」
それはあるかもしれない。
彼の心を読み取るようなことしてたもんな。
「なるほど。ありがとう。他にも話を聞ける人いないかな」
「奥村くんと一緒に行動してた人って誰だっけ」
「確か……」
由夏はスマホを操作。
そういえば同じ学科の同期ラインがあったよね。
「あっ黒岩浩一くん」
「いたねえ」
私もラインを開く。
「なんて連絡すればいいかな。それこそマルチだと思われそう」
「マルチもやってそう」
「だよね……」
私はバカ丁寧に自分が探偵事務所の人間で奥村忠大のことを調べているといった旨の文章を送った。
「A、お疲れさん」
するとみっくんが帰ってきた。
「みっくんおかえり」
「こんばんは」
「こんばんは。どうよ?」
「怪しさ満載」
「そうか。お二人ともご協力ありがとうございます」
多分この瞬間2人はみっくんに落ちたと思う。
そう感じ取った。
「じゃあお先入っとくわ」
「うん」
みっくんが事務所に入った後。
「ねえ北山さんって彼女いる?」
2人は興味津々だった。
「真冬は彼氏いるじゃん。……私の見ている限りいないと思う」
「アイドル的な興味よ。この美味しいコーヒーを作るマスターさんも良いよね」
「分かる。素敵な雰囲気」
「ワッターには結婚を考えている人がいるね」
「えー残念」
「俊くんさんも素敵だし、Aの周りイケメンしかいないの?」
私は7人の顔を思い浮かべる。
そういえば深く考えたことないや。
「確かに私イケメンに囲まれてるわ」
「うらやましい」
いつの間にかガールズトークのテンションになっていた。
するとラインの返信があった。
「黒岩くんからだ。何々?……丁度良い。あいつには恨みがあるから?……ここでも何かしてる?」
「友達利用した系?」
「調べたら調べた分だけかも」
私は出来れば明日中に会いたいと返せばすぐによろしくと返ってきた。
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2023年11月22日 15時