検索窓
今日:10 hit、昨日:5 hit、合計:4,714 hit

ページ6





そういえば彼女は組織の幹部の愛人にさせられていたんだった。
だけど案外自立した生活を送られてるんだなと感じた。
でもそれが重くのしかかっているのは確か。
だって信根さんの望みは。



「じゃあお言葉に甘えて。査定額で皆で葵衣さんの所で食べにいきます」



「楽しみにしてます」



『シュネル』はというとオーナーシェフの武市は責任を取り辞任。
スーシェフの野中が昇格し、新装開店を目指すという。



「これで浄化されてクリアな店になれればと思います」



そう言って信根さんは朗らかに笑った。
ひとまずは彼女の不安要素がなくなって良かったと思った。
だけど……。



信根さんが紅茶を飲み終え立ち上がる。
別れの時だと感じ、空気が一気にしんみりになる。



「じゃあ葵衣、元気で」



「うん。渉さんも」



だけど二人の心の中は。



(葵衣、好きだよ)



(渉さんが好き。これからも)



たったの一つのしがらみが二人を絶たせる。
これを失くすためには。



「じゃあ俺が送るわ」



みっくんが信根さんを見送るため事務所を出る。
ワッターは溜め息をついた。



「ワッター」



ワッターは顔を上げる。
その目は心を読まなくても辛そうだと分かる。



「絶対『幸せの街』ぶっ潰そうよ」



「…………」



「それで売上3ヶ月分の指輪で信根さんにプロポーズしよう」



「……3ヶ月分ね」



ワッターはフッと笑った。
眼鏡の奥の瞳の色が変わる。



「ああ!絶対ぶっ潰す!」



きっとワッターなら、皆とだったら目的を果たせると思わせる目だった。
そして私はまた皆の一助になりたいという想いを強くした―――。




to be continued




〈File7〉→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
35人がお気に入り
設定タグ:Kis-My-Ft2 , キスマイ   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユタカ2 | 作成日時:2023年8月27日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。