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玉ちゃんの肌は青白く見えた。
玉ちゃんは時折こうして私に甘えてくるような仕草をしてくるけど、私は地味に対応に困ってしまう。
玉ちゃんなりに私の恐怖心をなくそうとしてるのかなと考えてる。
「A」
「俊くん、ガヤさんいらっしゃい」
刑事組もやって来た。
俊くんと呼ぶとき若干声が高くなってしまうのは許して欲しい。
ワッターのディナーも出来上がり皆も集まったのでディナーミーティングの始まりだ。
「じゃあまずは横尾さんと藤ヶ谷と宮田に今回の件を説明する」
まずはみっくんが今回の件をさすがの記憶力で1から10まで説明した。
「警察ってそんなに腰が重いの?」
私が俊くんに尋ねれば。
「中にはね。検挙率を下げたくないからとかそんな自分本位な理由でね」
俊くんは凄く残念そうに言った。
「俺たちは何でも相談に乗るからそんなことないけどね」
やっぱりそうだよなとガヤさんの言葉を聞いて思った。
「次、A。伊坂の話を聞いてどうだった」
「なんか吉田さんが私の中で引っ掛かって……。なので伊坂さんにもそれとなく言って協力を頼んで受け入れてくれたんだけど……駄目だった?」
「いや駄目じゃない。Aは己の判断を信じろ。どうして引っかかった?」
「勘としか言いようがないんだよね……」
「女の勘ってやつね。……じゃあ今回依頼人の調査はお前に任せる」
「ありがとうございます。……ニカちゃんも千ちゃんもいいよね?」
「うん。問題なし」
「伊坂さんならやってくれるはず」
普段接しているニカちゃん千ちゃんが言うなら大丈夫だろう。
三人に許してもらえたので安心した。
「続いて玉。ネットで調べてどうだった?」
「堀さんの会社、この1,2年で業績が悪くなってる。SNSや掲示板で声を集めてるけど、従業員が堀一家と7人っていうこじんまりとした会社だから期待できない。依頼人の吉田さんのSNSを調べてみたけど大したことは書いてなかった。三人の今日の足で稼いだ結果をちょうだいよ」
続いてニカちゃんが口を開いた。
「今日は三人で行動した。まずは堀さんの会社に行った。吉田さんの言う通りひっそりとしていて誰もいなかった。だけどそこに入ってくる奴らがいた」
「その写真がこちら」
みっくんがタブレットを順番に回してくれる。
俊くんが見てたのを覗き込む。
3人ぐらいの男性たちが会社に入っていく写真だった。
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2023年8月27日 10時