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「いつからだろうな。でも原田に彼氏がいたから言わなかった」
「何で私?」
「原田が一番気が合うと思ってるから……じゃ駄目?」
自尊心が傷つけられてる今だとやっぱり疑問に思っちゃう。
何でこの人は私なの?
「原田、ごちゃごちゃ考えすぎ」
でも横尾の一喝でそれらは吹き飛ぶ。
「俺はシンプルに原田が好き。だからお前もシンプルに考えて。でも原因別れたばっかりだし、ゆっくりでいいから」
そう言った後横尾はじゃあまた月曜日にと言って踵を返した。
その背中はなんだか頼もしかった。
なんだかんだでいつも私を優先してくれてると凄く思った。
私は家に帰った。
どうやら私の隣の席の男は私のことが好きらしい。
私は失恋したばっかりですぐに次にいけるほど強くないけれど。
だけど遠くない未来、彼のことを渉と呼んでいることがあるかもしれない。
そう思うと心が温かくなった。
そう感じながら私は寝る準備をする。
脳裏に浮かぶのは真剣に告白してくる彼の顔だった―――。
END
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2023年7月26日 17時