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「森村さんあれ不倫してるよね?」
「もう真っ黒でしょ。奥さん気付いてないのかな?」
近くのテーブルでこんな会話。
やっぱり噂になってるよね。
「あの女の人あざとそう」
「だよね。ああいうゆるふわ系が一番腹黒いと思う」
「独身なのかな。年も私たちより上?」
「だったら焦ってるかもね。早く私の所へ来てって」
「下手したら強硬手段に出るかも。森村さんお子さんいないよね?」
「あー子供を盾にするやつか」
それ最悪なパターンやんとエセ関西弁が出てしまった。
もし次の旅行とかで仕込まれたら、さあ大変。
これはなるべく早く彼らの行動を止める必要がある。
というか私めぐみんを張ってないといけないのに。
というわけで私は急いでめぐみんの後を追いかけた。
その日一日はめぐみんを張ったけどこれ以上のことはなし。
翌日は事務所でみっくんとミーティングをする。
「あとはその旅行の様子を撮れれば完璧だ」
「それだけあれば十分不貞の証拠になるもんね」
「その最悪のパターンになる前にやっとかないと。Aはこれまでの調査をまとめてくれ。旅行は俺が張っとく」
「私も行くよ」
「さすがに泊まりがけは金がな。俺一人で十分だ」
「玉ちゃん出してもらえばいいじゃん」
「5歳下に必要以上に金出させらんねえよ」
そんなわけでみっくんは二人の旅行を尾行にしに行き、私はその間報告書をまとめた。
この報告書を由美さんがどう活用していくのか、その末を見届けたい。
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2023年7月26日 17時