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何で不倫をするんだろうなと思っちゃう。
禁断の果実ってそんなに美味しいのかな。
恋愛から結婚にいったら、共に生きていくわけだから、色々と変わっていくのは当たり前なのにそれに嫌気が差して別方向にいっちゃうのかな。
だったら結婚なんてしなきゃいいのに。
なんてまだ20代半ばで独身の私は思っちゃうのです。
甘いのかな。
私は良くも悪くも俊くん一筋だからそう思っちゃうのかな。
しばらくして2人はお会計をして出ていった。
私も続いてお会計をする。
居酒屋を出た2人が向かった先はホテルだった。
もちろん恋人たちが主に向かうホテルだ。
これまたシャッターチャンス。
入っていく二人を激写する。
しばらく2人が出てこないだろう。
私はみっくんにラインで連絡をする。
『尾行の結果、陽一さんは真っ黒。ただいまラブホテルにいます』
すぐに返信が来た。
『お疲れ。こっちはめぐみんのアカウントが見られる状態。背景にある男の身体がボヤけてて居酒屋メシにピントの合った写真がアップされてる』
『居酒屋行ってたわ……』
『じゃあ今からそっちに向かう。気を付けろよ』
『了解』
ここは繁華街。
さすがに私が武術ができててもこんな所に女一人はさすがに怖い。
しかも私は男の人が少し苦手なのに。
なので大人しくみっくんを待つ。
「A、お待たせ」
声をかけられても機嫌悪そうに待ち合わせてるんでと言って追っ払っているうちにみっくんがやって来た。
「出ていくのは俺が見とくから。今日はもう帰っていいよ、お疲れ」
「ありがとう。明日は?」
「俺は『めぐみん』の家と職場を張るから交代で『めぐみん』を張ってくれ」
「分かった。お疲れ様」
というわけで今日のお仕事は終了。
あれが『めぐみん』というのと匂わせねえと思いながら帰宅した。
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2023年7月26日 17時