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「嘘ですよ。藤ヶ谷さんみたいなかっこいい人が私のことなんて」
もうそれって。
「どうしたら信じてもらえますか?」
「…………」
「どうしたら和田さんのことが好きって伝わりますか?」
俺にしては珍しくもう手なんか握っちゃってる。
だってこうしないと伝わらなさそうで。
「和田さんの気持ちを教えて下さい。僕はあなたのことが好きです」
「……私も藤ヶ谷さんのことが好きです」
そう言って顔を赤くさせる和田さんは可愛かった。
「僕と付き合って下さい。手始めに連絡先を交換して下さい」
「はい……」
やっとお互いの連絡先を交換できた。
その後は手を繋いで和田さんを家まで送り届けた。
「じゃあ今度は店以外で会いましょう」
「はい」
「酔ってて覚えてませんでしたはなしですからね?」
「……分かってますよ」
「じゃあおやすみなさい」
「おやすみなさい」
俺は突如進展した恋に胸を躍らせながら帰途に就いた。
翌朝和田さんから可愛いラインが来たり、後日同僚や大将に報告したらめちゃくちゃからかわれたりするんだけど、この時の俺はただただ始まったばかりの関係をどう進めていくかで頭が一杯だった。
END
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作者名:ユタカ2 | 作成日時:2023年7月26日 17時