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「それで喫茶店から入る形なんですね。でもどうやって依頼人と喫茶店のお客さんを区別するんですか？」
「それは横尾さんが窓口になって合言葉を依頼人が言えばOK」
「合言葉？」
「Aも覚えといて。『北斗七星』ね。それをフランス語にしたのがグランシャリオ」
「なるほど」
それはなかなか面白そうだとは思うけど、一見さんは躊躇っちゃうんだろうなとも思った。
さっきの私みたいにね。
「彼女が新しく来る人？」
すると別の鉄製のドアからまた別の人が現れた。
背が高くて色白い人だった。
「おう。玉。紹介する。宮っちのいとこで今度からうちで働くことになった矢作Aだ」
「矢作Aです。よろしくお願いします」
「よろしく。玉森裕太です。Aは年いくつ？」
ここの人たちはどうやら呼び捨てが基本らしい。
まあ自由な風土は嫌いじゃない。
「今年25になります」
「じゃあ俺と1つしか変わらないじゃん。俺のこと自由に呼んでいいよ」
「じゃあ……玉ちゃんって呼ぶ。横尾さんはワッターだな」
「俺も自由に呼んでくれていいよ」
(あの玉が普通に接してる……)
そう呟かれたのはみっくん。
玉ちゃんって人見知りなのかな。
そしてふと視線を感じたので振り向くと俊くんが私を見ていた。
「俊くん？」
「ううん。何でもない」
「私がここで働くの駄目？」
「そんなことない。今後Aと一緒に仕事できるの楽しみ」
そう言う俊くんの表情に嘘はなさそうだった。
心は読めない。
「私も俊くんと働けるの楽しみ」
若干変な俊くんは気になるけど、今後刑事の俊くんと働けるのは本当に楽しみ。
「あと俺たちの仲間はあと2人いるんだけど、それは2人が来たときに紹介するわ。というわけで改めてよろしくな、A」
「はい、よろしくお願いします」
こうして私は俊くんの紹介でグランシャリオ探偵事務所で働くことになった。
これからやって来るであろう冒険に私は胸を躍らせていた。
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真衣 - はじめまして。いとこ同士って結婚出来ないと聞いた記憶があるのですが、出来るんでしょうか？ＰＳ昔（１９９６年頃）、少女漫画雑誌・りぼんでよく似た設定（探偵では無いですが。作者：池野恋先生 おしえて菜花）があったことを思い出しました。 (10月21日 19時) (
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作者名：ユタカ２ | 作成日時：2023年3月15日 15時
