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(お前、そんなことがあったのかよ)
みっくんは私の顔を見て、こう心の中で言った。
あったんですよ。
この出来事は今でも私の心に憂鬱を生ませる。
で、さらに私の憂鬱を生むのがこの2人である。
先にも言ったように私は1年ほどこの斉藤さんと付き合っていた。
向こうから告白してきて、この人に不快さはなかったから応じた。
だけど5ヶ月前、この人は隣の聖子に乗り換えた。
私が彼の恋の声を聞いてしまって、追及したら二股していたことが分かり、不誠実な男は嫌いだったから別れた。
彼のことが特別好きだったわけじゃない。
ただあっちへフラフラこっちへフラフラとする性格が気に入らなかった。
そしてそれを知っていて心の中で私のことを嘲笑っていた聖子も気に入らない。
だから何でこの2人が来るんだと二重の意味で不快になっているというのが現段階の気持ちだ。
「で、何でうちに来たんですか？EMコンツェルンを潰したかったら、しかるべき機関にでも言えばいいんじゃ？」
自分でも冷淡な口調だなとは思うけど、しょうがない。
「いやお前だってあそこの上層部の異常さは知ってるだろ。正規のルートでいったって負けるに決まってるんだから。そしたら田中が」
「私の友人が何でも屋さんのお世話になったみたいで、そこの人が探偵に相談したいことがあったらここへって言ってたみたいで」
(ニカと千賀、営業ありがとう)
またみっくんの心の声が聞こえた。
「それに矢作があそこの喫茶店で働いてるらしいって噂を耳にして、探偵事務所に入る方法も知ってたから、ならここに頼もうかと思ったんだよ」
「そうですか」
「矢作、ごめん。あのときお前をかばえなくて」
「私もごめんなさい。世間の声に流されちゃって」
「…………」
私は二人の声が聞こえないか目を見た。
……なるほど、そういうことか。
「……ここの人たち優秀だから、いっぱい材料並べて世間に訴えればなんとかなるかもね。協力する」
「じゃあ彼女の了解を得たことですし、我々も引き受けます。ひとまずはEMコンツェルンを洗いざらい調べればいいですか？」
「お願いします」
その後は事務的なやり取りをして二人はいなくなった。
私は溜め息が漏れた。
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真衣 - はじめまして。いとこ同士って結婚出来ないと聞いた記憶があるのですが、出来るんでしょうか？ＰＳ昔（１９９６年頃）、少女漫画雑誌・りぼんでよく似た設定（探偵では無いですが。作者：池野恋先生 おしえて菜花）があったことを思い出しました。 (10月21日 19時) (
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作者名：ユタカ２ | 作成日時：2023年3月15日 15時
