舞祭組短編集 (ページ3)

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③ ページ3

『明日…あるものを取りに行ってほしいの。』

太「分かった。それと…俺らが、ちゃんと…祝ってやるから…安心しろ。」

『ありがとう。太輔くん…ごめんね。迷惑かけて…』

そして…渉の誕生日。太輔と宏光中心に次々とメンバーが集まってきた。Aがアルバイトをしてる居酒屋に…

高「ワッター。誕生日おめでとう！」

一同「おめでとう。」

渉「Aが、隣にいねぇーと盛り上がらねぇーし、嬉しくねぇーよ。」

百「横尾くん。Aは、ちゃんと知ってるよ。横尾くんの誕生日が今日だって…」

渉「じゃあ…何で来てくれないんだよ。」

すると、聞き覚えのある声が…

??『渉!!』

渉「この声…」

高「ワッター。後ろ！」

ニカに言われ、渉が後ろ振り向くと

一同「Aちゃん。」

『渉。遅くなってごめんね？』

太「(風邪は大丈夫なのか？)」

『しっ。熱は、微熱になったから…』

高「じゃあ…仕切り直してカンパーイ！」

Aの息は、かなり荒くなっていた。

『店長…ケーキ取ってきますね。』

店「冷蔵庫に入れてあるから！」

裏の冷蔵庫にケーキを取りに行ったはずのAが…20分以上過ぎても戻ってこなかった。

ニカ「マスター。Aちゃん…遅くない？」

百「私…ちょっと、見てき…」

渉「百合香ちゃん。俺が行くから…大丈夫だよ。」

そして…百合香の代わりに…渉が、裏口へ様子を見に行くと…
倒れているAの姿が…

渉「A!!」

渉の声に一同が駆け寄ると…

渉「おい。A!しっかりしろって…」

百合香が、Aのおでこを触ると...

百「熱ッ！やだ。すごい熱じゃん。まだ…治ってないのに…」

太「きっと…渉に直接おめでとうって言いたくて…下がってないのに、無理して来たんだよ。」

渉「太輔は…知ってたのか？」

太輔「あぁ...。百合香ちゃんから、聞いてな。」

渉「いつから？」

太輔「お前が、デートの約束したときには、もう…既に風邪を引いていたんだよ。だから、Aは…デートがしたいのに、お前に心配かけたくないから、断念したんだ。」

渉「何で…言わないんだよ。アイツ…こんなになってまで…」

宏「横尾さん。早く…連れて帰って看病してあげなよ。」

渉「悪い…」

そして…渉は、Aをおんぶしてタクシーに乗り込み、Aの家まで向かったのだ。

Aのカバンから…鍵を取り出し、オートロックを解除して部屋に入った渉は…すぐにAをベッドに寝かした。

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