SEVEN WISHES LOVE〜よひらの想い〜

健永ストーリー　７ ページ7

今年もライブツアーのリハが始まった。

今回は今まで行ったことのない地方にも行けるアリーナツアー。
決めなくてはいけないこと、やらなくちゃいけないことがたくさんあるけど、やっぱりライブは大好きだから、すでにテンションが上がっている。

「そういえばAちゃんは初めてのライブツアーだよね」

リハの休憩中、隣に座るAちゃんに声をかける。

「そうだね。この仕事を始めてからライブに携わるのは初めて。ドキドキしちゃうね」

Aちゃんはそう言うと俺にとびっきりの笑顔を向けた。
その瞬間、俺の心臓が音を立てる。

Aちゃんの胸元で揺れるネックレスは俺がプレゼントしたものだ。
(いつもつけてくれてるってことは気に入ってくれたってことでいいんだよね？)
(俺からのプレゼントだからつけてくれてるのかも…なんてそれはちょっとポジティブに考えすぎか…)

俺の頭の中はいつもAちゃんのことでいっぱいになってしまう。

ついこの間も二階堂にからかわれたばかりだ。

「二階堂でも気づくのに、Aちゃんには全然伝わってないんだよな〜…」

「え？何？」

「あ、いやいや何でもない！こっちの話。気にしないで！」

つい思っていることが口から独り言として出てしまい、俺は慌ててリハに戻った。

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