SEVEN WISHES LOVE〜よひらの想い〜

健永ストーリー　２２ ページ22

「真一さんの言ってること、分かります。私も世間からしたら結婚を考える歳だし、彼の年齢や仕事のこと考えたら、すぐに結婚っていうのは無理だし。真一さんの言う通り、もしかしたら将来後悔するかもしれません」

「だったら…」

「それでも、将来“するかもしれない”後悔を憂うより、今“後悔しない”選択をしたいんです。今の私は、彼と一緒にいる決断に迷いや不安はありません。この気持ちを大切にしたい」

私の話を静かに聞いていた真一さんは、小さく息を吐いた。

「そうか。分かった。Aちゃんがそこまで決意してるのなら、俺も応援するよ。涼太も彼のこと好きみたいだしね。また２人でいつでも親父の店に遊びにおいで」

「はい、真一さんには本当に感謝してます。ありがとうございます」

「それで？彼には自分の気持ちは伝えたの？」

「いえ…まだ…」

「それは大変だ。今すぐ伝えておいで。俺はまだ食事が残ってるし、もう少しここにいるよ。ほら、早く行って！！」

そう急かされ、私は荷物を手に立ち上がると、真一さんに一礼して店を出た。

(真一さんの優しさを無駄にしないように、ちゃんと千ちゃんに気持ち伝えなきゃ)

私は改めて決意した。

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