健永ストーリー ３ ページ3
「いやだ。僕、Aとまた一緒に遊びたい」
そう言うと、ついに大声を上げて泣き出してしまった。
「涼太…」「涼ちゃん…」
きっと仕事で忙しい真一さんをこの店で待つ間、涼ちゃんは寂しい思いをしているのだろう。
マスターがいるとはいえ、お客さんがいればそちらの相手をせざるを得ないから、ずっと涼ちゃんと一緒にはいられない。
小さな体で大きな不安や悲しみを我慢しているのだということが容易に想像できる。
しばらく真一さんが抱きかかえていると、泣き疲れたのか涼ちゃんは眠ってしまった。
ソファー席に寝かせると、真一さんは戻って来て私に頭を下げた。
「Aちゃんごめんね。涼太が変なこと言って。気にしなくていいから」
そう言うとカップに残っていたコーヒーをすする。
「涼ちゃん、きっと寂しいのを我慢してるんですね。まだこんなに小さな子供なのに」
涙の跡が残るその寝顔を見ると、胸が痛む。
「まぁそうだね。でもAちゃんに心配かけるわけにいかないから。あ、そうだ。新しい仕事はどう？順調？」
真一さんが話題を変えたのをきっかけに、涼ちゃんの話は終わった。
その後、私の仕事の話や真一さんの仕事の話などをしていると、入口の鈴が鳴って、なじみの顔が数人現れた。
「あれ？珍しいなぁ、Aちゃんじゃないか。それに真ちゃんまで」
「本当だぁ。今日は何事だい？」
久しぶりに再会した常連さんたちも交えて話をしているとあっという間に外は暗くなり始めていた。
こうして、私の久しぶりの休日は懐かしい人達との再会を果たし、過ぎていった。
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SaYaKa(プロフ) - ♪パープルブルー♪さん» コメントありがとうございます！千ちゃんの性格をイメージしながら書いてみました！気に入ってもらえて嬉しいです！！ (2017年8月28日 20時) (
レス) id: 81f34fd2ba (このIDを非表示/違反報告)
♪パープルブルー♪(プロフ) - このお話好きになりました！！宮城のライブの次の日に見たんですが、千賀担なのでとってもうれしかったです。想像ができていいですね♪性格そっくりかも(´∀｀*)ｳﾌﾌ (2017年8月28日 14時) (レス) id: 9a2bc817d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SaYaKa | 作成日時：2017年5月23日 18時
