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健永ストーリー 14 ページ14

今日はツアーのリハーサルでメンバー全員が集まった。

メンバーに会うのはものすごく久しぶりのような気がして、みんなの顔を見た途端なぜだか泣きそうになった。

「千賀、お前最近何かあったのか?」

メンバーの様子を眺めていた俺に声をかけてくれたのはミツだった。

さすがメンバー最年長でグループのことをいつも考えているミツは、鋭い。

「いや、別に何があったってわけでもないんだけど…」

ミツに相談しようかどうか悩んでいると、横から二階堂も声をかけてくる。

「千賀さん最近ずっと上の空っていうか、何か考え込んでるみたいだよな」

二階堂にまで気づかれていたなんて知らなかった。
すぐに顔に出てしまう自分がやっぱり子供っぽくて、何だか悔しくて恥ずかしい。

「実は…」

俺は思い切ってAちゃんへの気持ち、そして真一さんや涼太くんのことを話してみた。

「真一さんや涼太くんといる時のAちゃん、すごくいい顔してて本当の家族みたいなんだ。きっと真一さんだったらAちゃんのこと大切にしてくれると思うし、涼太くんだってAちゃんが家族になったらきっと喜ぶだろうな、と思う。それに比べて俺は、まだまだ子供っぽくてAちゃんには不釣り合いだし、それにこの仕事してる以上まだ結婚とか考えられないからさ…。そんな中途半端な俺がAちゃんにふさわしいとは思えない」

ミツも二階堂も珍しく茶化したりせずに俺の話を最後まで聞いてくれた。

「千賀らしいな」

ミツが呟く。

「話聞いてると、Aから拒絶されるかもしれないってことにビビってるだけみたいに聴こえるけど」

ミツの言葉が俺を刺す。

「確かにAちゃん、千賀のこと男として見てなさそうだもんな」

二階堂の言葉がさらに俺の胸をえぐる。

「お前ら…ちょっとは気ぃ遣えよ。何かますます落ち込んできたわ」

ミツがうなだれる俺の肩を強くつかむ。

「お前は自分のことより人のことを先に考えちゃうから……。でもさ、Aにとって誰がふさわしいかじゃなくて、大切なのはお前の気持ちじゃねぇの?」

ミツの言葉に、俺はハッとして顔を上げた。

「千賀はさ、考えすぎなんだよ。頭で考えてないでまずはAに気持ち伝えろよ。話はそっからだろ。じゃなきゃ何にも始まんないって。Aにとって誰がふさわしいかなんて誰にも分んないよ。きっとそれは周りじゃなくてAが決めることだ」

ミツは俺の肩を掴む手に力を込め最後に「逃げるな」と言った。

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SaYaKa(プロフ) - ♪パープルブルー♪さん» コメントありがとうございます!千ちゃんの性格をイメージしながら書いてみました!気に入ってもらえて嬉しいです!! (2017年8月28日 20時) (レス) id: 81f34fd2ba (このIDを非表示/違反報告)
♪パープルブルー♪(プロフ) - このお話好きになりました!!宮城のライブの次の日に見たんですが、千賀担なのでとってもうれしかったです。想像ができていいですね♪性格そっくりかも(´∀`*)ウフフ (2017年8月28日 14時) (レス) id: 9a2bc817d9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SaYaKa | 作成日時:2017年5月23日 18時

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