裕太ストーリー ２８ ページ28
「Aさん！お疲れ様です！」
「千香ちゃん、お疲れ様」
打ち合わせを終えて楽屋に戻る途中、廊下で千香ちゃんに呼びとめられた。
「Aさん、この間はありがとうございました」
「ううん。先に帰っちゃってごめんね。あの後、大丈夫だった？」
聞きたいような聞きたくないような気持ちで、千香ちゃんに尋ねる。
「はい。あの後２人で食事しながらお話ししたんですけど、ほとんど私が一方的に話すばかりで。でも、連絡先も教えてもらって、今、毎日メッセージ交換してるんです」
本当に嬉しそうに話す千香ちゃんを見て、心臓が鷲掴みにされたような痛みを覚える。
それでも何とか平然を装い笑顔を作った。
「そっか〜。うまくいってるみたいで良かったぁ」
「それが…ちょっと心配なことがあって…。メッセージの返信が遅いんです。もちろんドラマの撮影で忙しいし疲れてるんだろうなと思うんですけど、いつも１日経ってすごく短い返事が来るって感じで…。もしかして迷惑なんですかねぇ？」
千香ちゃんの顔からは先ほどの笑みが消え、どんよりと曇っている。
「迷惑ってことじゃないと思うよ。実際最近スケジュールきついし、ドラマの方も大変みたいだしね。それに、もともとあまり長文とか打つような人じゃないから。全然気にしなくて大丈夫だよ」
必死に励ますと、千香ちゃんは少しだけ安心したようで「そうですか。それなら良かった」と呟いた。
その後すぐ千香ちゃんはスタッフに呼ばれ、私も楽屋へと戻る。
楽屋では、７人が思い思いに過ごしていた。
横尾さんはソファで眠っており、藤ヶ谷さんは１人読書中、千賀さんは鏡の前でスチーマーを使いお肌の手入れ中、宮田さんと二階堂さん、北山さんはスマホのゲームに興じているようだった。
そんな中、裕太は１人メンバーから離れた場所で台本を読んでいた。
こちらに背を向けているのでその表情は分からないが、集中しているようなので話しかけるのはやめた。
収録を終え、楽屋に戻るとみなそれぞれ衣装から私服に着替え、帰る支度を整えているようだった。
「みなさんお疲れ様でした〜」
その時、衣装の回収のために千香ちゃんが楽屋に入ってきた。
一瞬裕太も千香ちゃんの方を向いたがすぐ宮田さんとじゃれ合い始めてしまった。
私は千香ちゃんと目を合わせ、苦笑いするしかなかった。
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ふわり(プロフ) - 楽しみにしてます！ (2017年9月10日 9時) (
レス) id: af60c52efd (このIDを非表示/違反報告)
SaYaKa(プロフ) - ふわりさん» コメントありがとうございます。この先は、『裕太短編集』のほうで、短いお話を書いていく予定です。良ければそちらもご覧ください！ (2017年9月10日 0時) (レス) id: 3736ec2a42 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - 続きは無いんですか？！楽しみにしてます！ (2017年9月10日 0時) (レス) id: af60c52efd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SaYaKa | 作成日時：2017年5月10日 0時
