裕太ストーリー 23 ページ23
「千香ちゃん…本気、なの?」
あまりにも突然の告白に、私も動揺してしまう。
「はい。ずっとずっと悩んでて。仕事上のお付き合いがある人を好きになるなんて、ましてやアイドルに恋するなんて絶対ダメだって何度も自分に言い聞かせたんですけど、やっぱりダメで…。玉森さんに会うたびに気持ちがどんどんふくらんでいくんです。今では、会えない日も玉森さんのことしか考えられなくて。ねぇAさん、玉森さんに彼女がいるかどうか知ってます?」
自分の気持ちを打ち明ける千香ちゃんの表情は真剣で、私は簡単に目をそらすことができない。
「今はいない、と思う。そういう話聞いたことないし…」
「本当ですか!?」
私の言葉に食い気味で反応する千香ちゃんの目は半分潤んでいるようにも見える。
「Aさん、お願いです。協力してもらえませんか?玉森さんを食事に誘いたいんですけど、もし2人で行って週刊誌に撮られたりしたら困るし、マネージャーであるAさんと一緒なら、きっと大丈夫だと思うんです。お願いします。玉森さんとの食事の場をセッティングしてもらえませんか?お願いします」
千香ちゃんは何度も私に頭を下げながら言った。
「ちょっと、千香ちゃん頭上げてよ」
そう言って千香ちゃんの肩に手を置くと、ゆっくりと顔をあげた。
その顔を見たらどうしても断れず、「わかった。私に任せて」と答えた。
「本当ですか?やった〜!嬉しい!Aさん、ありがとうございます。良かった〜」
何度も良かったと言って喜ぶ千香ちゃんを見ながら、私の胸の内は少し複雑だった。
それから2週間ほど経った頃、私は仕事終わりに裕太と食事をするため、全席個室のレストランにいた。
「あ〜お腹すいた〜。早く注文しようよ」
そういう裕太に曖昧に返事をして、私は手元のスマホに目を落とした。
するとちょうどいいタイミングで、メッセージの受信を知らせるメロディが鳴る。
「あ、来たみたい」
そう呟くと、裕太は「え?」と不思議そうな顔をした。
「実はね、今日はもう1人呼んでるの。一緒に食事しようと思って」
「え?誰?」
そう話していると、個室の入口が開いて、「こんばんは〜」と千香ちゃんが顔を出した。
「尾野さん?!何で?」
千香ちゃんに座るよう促しながら、私は状況がよく理解できていない裕太に説明する。
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ふわり(プロフ) - 楽しみにしてます! (2017年9月10日 9時) (レス) id: af60c52efd (このIDを非表示/違反報告)
SaYaKa(プロフ) - ふわりさん» コメントありがとうございます。この先は、『裕太短編集』のほうで、短いお話を書いていく予定です。良ければそちらもご覧ください! (2017年9月10日 0時) (レス) id: 3736ec2a42 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - 続きは無いんですか?!楽しみにしてます! (2017年9月10日 0時) (レス) id: af60c52efd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SaYaKa | 作成日時:2017年5月10日 0時