宏光ストーリー ３７ ページ37
夕食会がお開きになったタイミングで、私は隣の北山さんに声をかけた。
「ねぇねぇ北山さん？ せっかく北海道に来たんだから、この後ラーメンでも行きません？」
北山さんがかなりのラーメン好きであることは事前にリサーチ済み。
「え？いや、でも明日も朝からロケだしねぇ･･･」
「お？ラーメン？いいねいいね〜！みんなで行こうよ〜」
私たちの会話が聞こえていたらしく、他の出演者たちも話に乗ってきた。
(聞こえてたのかおっさん達･･･。でも、初めから２人でっていうわけにもいかないし、
まぁいっか)
「ね〜！皆さんも食べたいですよね〜？ほら、北山さん！みんなで行きましょうよ〜」
「あ〜まぁそういうことなら･･･行きますか」
ようやく北山さんが重い腰を上げた。
「よし！じゃあホテルの人にこの辺のうまいラーメン屋さん聞いてみよう！やっぱ地元の人の情報が一番だよな〜」
出演者たちは勝手に盛り上がっている。
私も北山さんの隣に並び、レストランを出ようとした。
気がつくと、北山さんは誰か探しているようにキョロキョロとしている。
(きっとあのマネージャーを探してるのね。幸いいないみたいだけど。ホント邪魔な女･･･)
私はレストランをすんなり出ようとしない北山さんを急かすように声をかけた。
「ほら〜北山さん、何してるんですか〜。みんな先に行っちゃいましたよ。私たちも早く行きましょう？」
北山さんの右腕にしがみつくようにして、体を密着させ、そのままエレベーターへと向かった。
ホテルのフロントで紹介されたラーメン屋さんは、評判通り美味しく、みんな大満足でお酒も進み、ホテルに戻るころには日付が変わって１時間以上経っていた。
「じゃ、お疲れ様〜！また明日ね」
それぞれ自分たちの部屋へ戻っていく。
ホテルは、芸歴の長い先輩たちが上層階から順にアサインされており、私と北山さんは偶然同じフロアの部屋だった。
２人でエレベーターを降り、部屋へ戻る。
ちょうど北山さんの部屋の前に着いたとき、私は思い切って声をかけた。
「あの〜北山さん･･･実は明日のロケのことでちょっとご相談があって。少しだけお話しできませんか？」
「え？俺に相談？いや、いいけど･･･俺なんかでいいの？」
「はい。北山さんに聞いてもらいたいんです」
「まぁ、いいけど･･･。じゃあ･･･入る？」
私の思惑通り、彼の部屋に入ることができた。
これで私の勝ち。そう思っていた。
この時までは――――――
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SaYaKa - lovemitsu917さんありがとうございます！更新頻度は遅いですが、頑張って更新していきますので、また是非読んでやってくださいね！ (2017年4月14日 2時) (
レス) id: 81f34fd2ba (このIDを非表示/違反報告)
lovemitsu917(プロフ) - 続き楽しみに待ってま〜す (2017年4月6日 21時) (レス) id: f7579378d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SaYaKa | 作成日時：2017年3月16日 19時
