宏光ストーリー 17 ページ17
何を食べたいかと彼女に尋ねると、「大将の店に行きたいです」と言うので、以前二階堂と3人で訪れた店にやってきた。
今日は彼女と2人なのでカウンターに座る。
楽屋での彼女の必死の形相をからかったら、
「北山さんひどい! 今日は私も呑んで酔っ払ってやります!!」
とふくれっ面でビールを注文し、勢いよく喉に流し込んでいる。
仕事の時には見せない素の彼女を見られたような気がして嬉しくなり、俺も一緒になってグラスを空けていった。
何度か食事に行っているので彼女もずいぶん俺に気を許しているらしく、よく呑みよく食べて楽しそうにしてくれている(と少なくとも俺は感じている)。
俺は思い切って彼女に尋ねてみた。
「ていうかさ、さやかは何でこの仕事やろうと思ったの?」
すると彼女は少しだけ真剣な表情になり、上京してきた経緯や田代さんとの再会について話してくれた。向いてるかどうか分からないけど、とにかく一生懸命やってみたいと話す彼女を見ていると、昔の自分を思い出した。
サッカーをきっぱりやめてジャニーズに入った頃、どうすればいいのか分からずただただ足掻いていたジュニア時代、デビューしてからも常に模索の連続だった。
そんなことを思い出して話していると、
「やっぱり、北山さん、しっかりしてますね。改めて尊敬します! 今日、一緒に食事できて良かったです。私、これから頑張ります! キスマイのみなさんのために」
彼女が真っすぐな瞳で俺を見つめながらそう言った。
「おう!じゃ、もう一回乾杯するか!」
その視線に耐え切れなくなり、俺はごまかすために今日二度目の乾杯を交わした。
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SaYaKa - lovemitsu917さんありがとうございます!更新頻度は遅いですが、頑張って更新していきますので、また是非読んでやってくださいね! (2017年4月14日 2時) (レス) id: 81f34fd2ba (このIDを非表示/違反報告)
lovemitsu917(プロフ) - 続き楽しみに待ってま〜す (2017年4月6日 21時) (レス) id: f7579378d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SaYaKa | 作成日時:2017年3月16日 19時