Episode29 ページ29
「それじゃ、乾杯〜」
状況をうまく飲み込めないユウキを落ち着かせ、私たちはグラスを合わせた。
「サプライズ大成功だったね」
北山さんが私に満面の笑みを向けて言う。
「え?!どういうこと?A!」
私は彼女にこの店で初めて2人に会った時のことや、その後何度か北山さんと会ったこと、そして二階堂さんのことが好きなユウキのために北山さんがサプライズを計画してくれたことを話した。
「だから今日、ニカちゃんいっぱい手振ってくれたりしたんだ!」
「そうなんですよ。本番前にミツが必死に頼み込んできたんです。大事な人と約束したから協力してくれーーって」
「ちょっ、お前っ、な、何言ってんだよ!俺そんなこと言ってないだろ!ただ協力しろって言っただけでさー」
「あれ?そうだっけ??」
二階堂さんが少し意地悪な顔で笑い、北山さんは慌てふためいている。
そんな2人を見ていると、本当に普通の男の子たちで、つい数時間前まであんなに大きな会場で何万人もの人を前にパフォーマンスしていたなんてまるで嘘のようだ。
「それにしてもさぁ、Aも人が悪いよね。みっくんと知り合いになったんなら教えてくれたっていいのにさぁ〜」
お酒が進み、ユウキが絡むように言う。
「知り合いって言っても数回会っただけだし…」
何と答えたらいいか困り俯くと、ユウキはパンッと両手を叩いた。
「そうだ!ニカちゃんとみっくんに初めて会ったっていう日って、確かAが彼氏と別れた日だよね?!デートすっぽかされた日!!」
「ちょっ!ちょっと!!」
「え?!そうなの?」
北山さんが驚いた顔で私とユウキを交互に見る。
「2年半も付き合ったのに、デートすっぽかした挙げ句、好きな人ができたって電話で別れ話ですよ!おかげでA、しばらく恋愛しないなんて言い出しちゃって」
「ユウキ!それ以上喋ったら本当に怒るよ」
そう言って睨むと、さすがに彼女も「はいはい…」と押し黙った。
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SaYaKa(プロフ) - yndreamv0mm0vpqさん» コメントありがとうございます!!たくさんドキドキしてもらえるように頑張ります^ ^ (2018年8月2日 7時) (レス) id: d50237b6e9 (このIDを非表示/違反報告)
yndreamv0mm0vpq(プロフ) - 今後の展開がすごく気になります。2人はどのようにして再開し、恋に発展して行くのか。ドキドキ。楽しみにしています。 (2018年8月1日 18時) (レス) id: 59b8f94fa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SaYaKa | 作成日時:2018年7月31日 1時